スズキもヤマハも「情報漏洩」 狙われたコミュニティサイト でも「漏れた情報が違う」ワケ
- 乗りものニュース |

スズキとヤマハ、漏洩した情報に違いが
外部不正アクセスによる情報漏洩が相次いでいます。2026年10月9日、スズキは同社コミュニティサイト「スズキヴィレッジ」に登録する約3000人分の会員情報が第三者により不正に閲覧、取得されたことを明らかにしました。
ヤマハ発動機とスズキで相次ぎ情報漏洩事案が起こった(中島みなみ撮影)
また、その4日後の同月12日には、ヤマハ発動機が電動アシスト自転車のユーザーが利用するコミュニティサイト「YAMAHA PAS Life」に登録する約1600人分の会員情報が、同様な不正アクセス被害にあっていたことを公表しました。
両社は同じシステムを使用して漏洩にあいました。しかし、漏れた情報の内容は、スズキとヤマハでは違いがあります。
・スズキ=メールアドレス、ニックネーム、参加日、性別、年代、居住地(都道府県)、所有車名
・ヤマハ=氏名、生年月日、性別、住所、メールアドレス、会員ID、ニックネーム、自己紹介、所属グループ
「スズキヴィレッジ」はスズキ車のオーナー同士の交流を主体にし、9月28日に一般公開されたばかりでした。Web上の交流を前提にしているため、個人の特定につながる情報の提供を求めていなかったことが、結果的に漏洩対策につながっていました。
「YAMAHA PAS Life」は、全国のPAS(電動アシスト自転車)ユーザーとヤマハ社員がつながることのできる珍しい交流サイト。サイトの発想が評価され、「2025年度グッドデザイン賞」を受賞しています。PASで訪れた場所をSNSのように掲載できたり、電動アシスト自転車の技術的な相談に、同社社員が応えてくれたりするフラットなサイトでしたが、登録情報には氏名や生年月日が含まれていました。
使われた「同じシステム」とは?
コミュニティサイトは、両者ともに自社ユーザーとの交流を拡大するために開設され、そのシステム基盤を提供するのが、2018年創業の「コミューン」(高田優哉代表取締役CEO、本社=品川区)です。
同社ウェブサイトの発表によると、10月6日に不正アクセスを検知し、同21時ごろからシステムをメンテナンスモードに切り替えて、調査と対策に乗り出しましたが、この間、5日18時ごろから6日21時ごろまでと、7日13時から14時までの2回にわたって、個人情報の閲覧と取得が行われました。
コミューンが提供するプラットフォームは、導入の手軽さや、ノーコードで素早く構築できる機動性が評価されて、さまざまな企業で採用されています。企業と顧客の双方向でのコミュニケーションの場をウェブ上に展開することでファン層を厚くすると同時に、SNSで行っていた情報提供や問い合わせ窓口を集約化することができます。スズキやヤマハでもコミュニティサイトを大きく育てて役立てたいという矢先の情報漏洩でした。
外部不正アクセスは、コミューンのシステムへの侵入のため、クレジットカード情報などの漏洩はありません。また、両者のシステムへの影響もありません。
スズキ、ヤマハの会員登録サイトは、臨時メンテナンス中になっています。コミューンは「10月16日(金)以降、安心して利用いただけることが確認できた機能の範囲内で、ご要望をいただいたご契約企業様から順次、サービスを再開していく予定です」と、見通しを掲載しています。
個人情報保護法の規定により、対象者にはメールで漏洩が通知されます。また、コミューンによる総務省への速報(最初の漏洩報告)がなされています。対象となった会員は、法令に基づく、情報の削除要請を行うことができます。
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