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インフル感染後の「ワクチン」接種は無意味? 医師が「むしろ接種を強く推奨する」と強調する理由

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 インフルエンザの流行が続いています。厚生労働省によると、11月17日から同月23日までのインフルエンザの定点当たりの報告数は51.12人で、前週の1.35倍となっています。もしワクチンを接種する前にインフルエンザに感染してしまった場合でも、ワクチンを接種した方がよいのでしょうか。インフルエンザに感染後、ワクチンを接種するのに適切なタイミングや、インフルエンザの感染対策などについて、ことびあクリニック恵比寿院(東京都渋谷区)院長で小児科専門医の金井幸代さんに聞きました。

自分がかかった型とは違うウイルスに感染するケースも

インフルエンザの感染後にワクチンを接種した方がよい?(画像はイメージ)
インフルエンザの感染後にワクチンを接種した方がよい?(画像はイメージ)

Q.「インフルエンザに感染すると、しばらくはかかりにくくなる」という内容の話を聞くことがありますが、本当なのでしょうか。それとも、短期間のうちに再び感染するリスクはあるのでしょうか。

金井さん「本当ですが、『条件付き』です。短期間のうちに感染するリスクは十分にあります。その理由は次の通りです」

■インフルエンザウイルスに感染すると、その型に対する抗体が作られる
インフルエンザウイルスに感染すると、その特定のウイルスに対する免疫(抗体)が体内で作られます。この免疫は、同じ型のウイルスに対しては非常に強く働きます。従って、例えば「A型」のインフルエンザウイルスにかかったら、そのシーズン中に再び「A型」にかかる可能性は極めて低くなります。

■自分が感染したインフルエンザウイルスとは違う型のインフルエンザウイルスに感染するリスク
季節性インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型、D型の4種類があり、A型とB型のウイルスが季節的な流行を引き起こします。先述の免疫は、かかった型にしか効きません。

例えば、11月にA型のインフルエンザウイルスにかかって治った子どもが、翌年1月にB型のインフルエンザウイルスにかかった場合、医学的には「再感染」というより、「A型インフルエンザウイルスとは別の新しい感染」です。

特に子どもは大人に比べて体力・免疫力が未熟なため、短期間にA型とB型の両方にかかるケースは、小児科の現場では決して珍しくありません。

Q.インフルエンザに感染した人がワクチンを接種しても問題ないのでしょうか。それとも、感染後に接種しても効果は見込めないのでしょうか。理由も含めて、教えてください。

金井さん「問題ありません。むしろ、接種を強く推奨します。効果も十分に見込めます。先述のように、インフルエンザに感染して得られる免疫は『かかった1つの型』の分だけです。一方、現在のインフルエンザワクチン(4価ワクチン)は、主要な4種類(A型2種、B型2種)のウイルスに対応できるように作られています。従って、一度かかったとしても、まだかかっていない他の3種類の型に対する予防のために、ワクチン接種は非常に重要です」

Q.シーズン中に自分がかかったインフルエンザウイルスとは別の型のインフルエンザウイルスに感染した場合、最初に感染したときよりも重症化する可能性はあるのでしょうか。

金井さん「可能性はあります。何度も強調しますが、最初の感染(例:A型)で得た免疫は、次にくる別の型(例:B型)の重症化を防ぐ助けにはなりません。それぞれの感染は「別々の病気」として考える必要があります。ウイルスの型や、その時の体調や免疫の状態により、症状の出方や重症度も変わってきます。インフルエンザにかかるのが2回目だからといって軽くなるとは限らず、1回目より高熱が続いたり、せき症状や胃腸症状が強く出たりするなど、重症化するケースもあります」

Q.インフルエンザの感染後にワクチンを接種する場合の適切なタイミングについて、教えてください。

金井さん「目安として『完全に回復してから1〜2週間後』です。インフルエンザで高熱や強い倦怠感(けんたいかん)が出ている『急性期』には、ワクチン接種はできません。解熱してせきや鼻水などの症状も落ち着いた後、食欲が戻り、普段通りの元気が出てくるという『完全に治った』状態になってから、体調が良い日を選んで接種してください。

ただし、最終的な判断は接種する医師(かかりつけ医)が行うため、『〇〇日にインフルエンザにかかったのですが、接種できますか』と必ず事前に相談してください。インフルエンザに罹患したときに使用した抗インフルエンザ薬の種類や接種予定のインフルエンザワクチンの種類によっては、接種目安の期間が変わる可能性があります」

Q.インフルエンザに感染したときに重症化を防ぐには、ワクチン接種以外にどのような対策が必要なのでしょうか。

金井さん「ワクチン接種以外の感染対策も非常に重要です。次の3点を徹底してください」

(1)早期発見・早期治療(抗インフルエンザ薬)
「高熱が出た」「急にぐったりした」など、インフルエンザが疑われる症状が出たら、できるだけ早く、特に48時間以内に医療機関を受診してください。タミフルやリレンザ、イナビル、ゾフルーザといった抗インフルエンザ薬は、ウイルスの増殖を抑え、発熱期間を短縮し、重症化を防ぐ効果が期待できます。

(2)十分な「水分補給」と「休養」
特に高熱時は、大量の汗や呼吸によって体から水分が失われ、脱水症状を起こしやすいです。子どもは特に脱水が進みやすいので注意が必要です。麦茶や経口補水液、スープなど、本人が飲めるものを少量ずつ、小まめに与えてください。体力を消耗させないよう、温かくして静かに寝かせることが一番の薬です。

(3)「重症化のサイン」を見逃さない(合併症の警戒)
インフルエンザの本当の怖さは、「インフルエンザ脳症」や「肺炎」などの合併症です。自身や家族に次のサインが見られたら、夜間や休日であっても、すぐに救急医療機関を受診してください。

・呼吸がおかしい(息が荒い、ゼーゼーする、呼吸が苦しそう、顔色が悪い)
・意識がおかしい(呼びかけに反応しない、意味不明な言動、ぼんやりしている)
・けいれん(ひきつけ)を起こした
・水分が全く取れない、半日以上尿が出ない
・ぐったりして動かない

ワクチン接種は重症化予防の「最大の盾」ですが、万が一感染してしまった場合は、これらの対策で「命を守る」行動を取ることが重要です。

オトナンサー編集部

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