J1、J2、J3今節の見どころは？ 50回目の「静岡ダービー」開催へ！レイソルは昇格決定の可能性も【編集部フォーカス】

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フットボールチャンネル
2019年11月2日0時58分

明治安田生命Jリーグは今週末、J1第30節、J2第39節、J3第29節を迎える。今季のJリーグも残すところあとわずか。優勝争いや残留争いも佳境を迎えている。その中で、今節はどのような対戦カードが組まれているのか。注目試合や選手、見どころをピックアップした。

清水エスパルス対ジュビロ磐田

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注目カード（明治安田生命J1リーグ）
清水エスパルス対ジュビロ磐田 11月2日 14:00

注目選手
FW：ドウグラス（清水）
MF：アダイウトン（磐田）

　2日、明治安田生命J1リーグでは清水エスパルスとジュビロ磐田によるリーグ戦通算50回目となる「静岡ダービー」が開催される。舞台は清水の本拠地であるIAIスタジアム日本平だ。

　ホームでダービーマッチを迎えることができる清水は前節、サンフレッチェ広島と対戦している。31分にFWドウグラスが先制弾をマークするなど上位チーム相手に堂々たる戦いぶりを見せた清水であったが、後半に入るとペースは広島へ。すると54分にMF川辺駿、80分にFWドウグラス・ヴィエイラに得点を奪われ逆転を許す。試合はそのまま終了し、清水は勝ち点を獲得することができなかった。

　清水はこれでリーグ戦2連敗。順位は13位となっているものの、プレーオフ出場圏となる16位・湘南ベルマーレとの勝ち点差はわずか「4」。このまま勝ち点を取り損ねる状況が続くと、自動降格圏転落も十分あり得ると言える。今節の相手は最下位の磐田。勝利が欲しいライバルマッチだが、ここでの3連敗だけは避けたいところだ。

　対する磐田は前節、サガン鳥栖との残留争い直接対決に挑んでいる。12分にMFイサック・クエンカに先制弾を許すなどいきなりビハインドを背負った磐田であったが、FWルキアンの得点で前半のうちになんとか同点に追いつく。67分にはFW金崎夢生に追加点を許したが、84分にMFアダイウトンが同点弾を叩き込むなど90分間粘り強さを見せ、ドローで試合を終えている。

　ただ、やはりホームで勝ち点3を奪えなかったのは痛かった。17位の松本山雅がここ最近のリーグ戦で3試合負けなしとしており、勝ち点差は「7」にまで広がっている。残留へ向けては厳しい状況だ。

　また、磐田が今節の清水戦に敗れ、同節で湘南、鳥栖、名古屋グランパスの3クラブが勝利を収めると、磐田は残り試合すべて勝利を挙げたとしても最高で16位までしか順位を上げることができない。厳しい状況にあることに変わりはないが、清水戦で勝ち点3を奪うことは絶対条件だと言えるだろう。

　清水と磐田。お互いにこの試合が残留へ向けての分かれ道になるといっても過言ではないだろう。ダービーマッチということもあり、両チームともに勝利への執念はいつも以上に強いはずだ。

　清水の注目選手はFWドウグラス。同クラブの絶対的エースは現在リーグ戦で3試合連続ゴール中と調子がよく、得点ランキングでも2位につけるなどさすがの存在感を放ち続けている。今節の磐田戦でも決定的な仕事を果たすことが求められるだろう。

　磐田の注目選手はMFアダイウトン。同選手は前節、途中出場ながらもピッチ上で大きく躍動し、チームを窮地から救い出す同点弾をマークするなど輝きを放った。縦への推進力と圧倒的なパワーを誇るアダイウトンの存在は清水にとっても脅威となるはず。最下位に沈むチームに光をもたらしたい。

川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島

注目カード（明治安田生命J1リーグ）
川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島 11月2日 15:05

注目選手
FW：小林悠（川崎F）
FW：ドウグラス・ヴィエイラ（広島）

　今節屈指の好カードと言えるだろう。明治安田生命J1リーグ第29節を終えた時点で6位につける川崎フロンターレと同4位につけるサンフレッチェ広島（1試合多く消化）が2日、等々力陸上競技場で激突する。

　鹿島アントラーズ以来となるリーグ3連覇を目指す川崎Fだが、ここ最近の試合では苦戦を強いられている。前節にガンバ大阪と対戦した同チームは、MF大島僚太とFWレアンドロ・ダミアンの得点で一時逆転に成功するものの、65分にMF倉田秋に得点を許し2-2で試合を終えている。これで川崎Fはリーグ戦直近5試合で2勝1分2敗という成績に。ただ、首位の鹿島とは勝ち点差が8離れており、残り5試合でこの差を埋めるのは至難の業と言える。3連覇への可能性がなくなったわけではないが、厳しい位置にいることは確かだ。

　ただ、最後まで優勝争いに食い込み来季のAFCチャンピオンズリーグ（ACL）出場権を獲得したいという思いはあるだろう。リーグ戦では決して好調とは言えないが、チームは先日行われたYBCルヴァンカップ決勝で北海道コンサドーレ札幌をPK戦の末下して見事トロフィーを掲げた。ここから再び勢いを取り戻してもおかしくはない。まずは今節の広島戦で勝ち点3を積み上げたいところだ。

　対する広島は先月31日に浦和レッズとのリーグ戦第31節を消化している。ここからの逆転優勝へ向け是が非でも勝利が欲しい一戦となったが、広島は75分にDF岩波拓也に先制弾を許すなど厳しい状況に追い込まれる。終了間際の88分にオウンゴールでなんとか同点に追いついたものの、ホームで勝ち点1を拾うに留まった。

　他の16クラブより1試合多く消化している広島は、現在までに勝ち点51を積み上げている。ただ、現時点で首位・鹿島との勝ち点差は5となっており、逆転の可能性はあまり高くはない。今節の川崎F戦で敗れると、場合によっては6位にまで転落する恐れもある。来季のAFCチャンピオンズリーグ（ACL）出場権獲得、そして優勝に望みを繋ぐためにも、今節での勝利は必須と言えるだろう。

　川崎Fの注目選手はFW小林悠。同クラブの絶対的エースは先日行われたルヴァン杯決勝で途中出場ながら2ゴールを挙げ、優勝の立役者となった。その勢いを維持しながら、広島戦でも輝きを放ちたいところだろう。今節の川崎FはDF谷口彰悟、DF車屋紳太郎、MF家長昭博の3選手を欠くことになるが、そうした苦しい時にこそエースの力が必要となるはずだ。

　対する広島の注目選手はFWドウグラス・ヴィエイラ。今季に東京ヴェルディからやってきたブラジル人FWはリーグ戦直近3試合で2得点をマークするなど好調を維持している。今節も大仕事を果たしてくれるのか。注目だ。

湘南ベルマーレ対ガンバ大阪

注目カード（明治安田生命J1リーグ）
湘南ベルマーレ対ガンバ大阪 11月3日 16:00

注目選手
MF：梅崎司（湘南）
FW：アデミウソン（G大阪）

　残留を争うチーム同士の対決だ。3日、明治安田生命J1リーグでは16位・湘南ベルマーレと10位・ガンバ大阪がShonan BMWスタジアム平塚で激突する。

　湘南は前節、アウェイで横浜F・マリノスと対戦している。浮嶋敏新監督の初陣となった一戦であったが、同クラブは39分にFW仲川輝人に先制弾を許すと、その後守備が崩壊。52分にFWマテウスに直接FKを沈められると、67分にFWマルコス・ジュニオールにゴールネットを揺らされリードを3点に広げられた。92分にFW山崎凌吾が1点を返すものの反撃の時間はそれほど多く残されておらず、敵地で1-3と敗れている。

　湘南はこれでリーグ戦4連敗。直近5試合で16失点を喫しており、得点数もわずか2となっているなど攻守両面で多くの課題を抱えている。ついにサガン鳥栖に順位を抜かれプレーオフ圏の16位に転落しており、17位・松本山雅との勝ち点差もわずか2。いつ自動降格圏に沈んでもおかしくはない状況だ。

　また、今後の日程を見ると、セレッソ大阪、FC東京、サンフレッチェ広島と上位陣との対戦が残っており、かなり道のりは険しい。今節のG大阪戦で連敗をストップし、勢いを取り戻したいところだ。

　対するガンバ大阪は前節、川崎フロンターレと対戦している。立ち上がり5分にFW渡邉千真が得点を奪いリードを得ることに成功したG大阪であったが、その後はMF大島僚太、FWレアンドロ・ダミアンに得点を許し逆転されてしまう。それでも粘り強く戦ったG大阪は65分にMF倉田秋が同点弾を叩き込み2-2のドローに持ち込んでいる。

　G大阪はこれで勝ち点を35まで積み上げており、10位につけている。16位・湘南との勝ち点差は4とまだまだ予断を許さない状況にあるが、今節で勝利を収めることができれば残留の可能性はグッと高まるだろう。アウェイとはいえ、湘南からキッチリ勝利を奪いたいところだ。

　湘南の注目選手はMF梅崎司。ここ最近得点力不足に陥っている同クラブだが、そんな攻撃陣を活性化させることが求められる選手の一人とみて間違いないだろう。若手選手が多い湘南において、今こそベテランの存在感が必要だ。

　G大阪の注目選手はFWアデミウソン。同選手は前節の川崎F戦を負傷の影響で欠場しているが、湘南戦で復帰することが濃厚だという。抜群のテクニックと決定力の高さは相手にとって大きな脅威となるはず。残留を果たすためにも、ブラジル人FWの躍動は欠かせないだろう。

大宮アルディージャ対柏レイソル

注目カード（明治安田生命J2リーグ）
大宮アルディージャ対柏レイソル 11月2日 14:00

注目選手
FW：瀬川祐輔（柏）

　柏レイソルに歓喜が訪れる瞬間が刻一刻と近づいてきている。前節にアビスパ福岡と対戦した同クラブは25分にMF江坂任が先制弾をマークすると、その後FWオルンガが2得点を挙げ、さらにはMFマテウス・サヴィオも得点。ホームで4-0と快勝している。

　これで勝ち点を75にまで積み上げた柏。2位・モンテディオ山形に勝ち点差8をつけるなど首位を快走しているが、いよいよ今節にも昇格が決定する可能性が出てきた。条件はこうだ。

　まず、柏は今節の大宮アルディージャ戦に勝利する必要がある。そのうえで2位・山形が水戸ホーリーホックに、3位・横浜FCがV・ファーレン長崎を相手に引き分け以下に終わった場合、その時点で柏の来季J1参戦が確定することになる。

　そのうえで1試合消化の少ない4位・大宮が延期試合となっている6日の福岡戦で引き分け以下の結果に終われば、柏のJ2優勝も決定することになる。いずれにせよ、今節の大宮戦で勝利することが絶対条件である。

　そんな重要な一戦で注目選手に挙げるのはFW瀬川祐輔。どこからでもゴールを狙ってくるハンターは、今季の柏の攻撃陣を牽引している選手で、大事な試合で活躍が求められる選手といっても過言ではないだろう。古巣相手に圧倒的なパフォーマンスを披露することができるか。

ザスパクサツ群馬対ロアッソ熊本

注目カード（明治安田生命J3リーグ）
ザスパクサツ群馬対ロアッソ熊本 11月4日 18:00

注目選手
FW：加藤潤也（群馬）
MF：岡本知剛（熊本）

　4日、明治安田生命J3リーグでは注目の上位対決が行われる。3位・ザスパクサツ群馬対4位・ロアッソ熊本だ。舞台は正田醤油スタジアム群馬となる。

　群馬は前節、カターレ富山と対戦している。ホームでの一戦ということで何としても勝利を挙げたかった群馬だが、富山の堅い守備に手を焼きなかなか得点を奪うことができない。守備陣はシュート数10本を浴びながらなんとか無失点に抑えたものの、攻撃陣は90分間ゴールネットを揺らすことができずスコアレスドローで試合を終えている。

　群馬はこれでリーグ戦4試合未勝利。目標であるJ2昇格へ向けては今が正念場と言える。今節の熊本戦で勝ち点3を手に入れ、流れを取り戻したいところだ。

　対する熊本は前節、ホームでアスルクラロ沼津と対戦している。40分にMF染矢一樹に先制弾を浴びたホームチームであったが、後半にMF岡本知剛、DF高瀬優孝、FW北村知也が得点を奪いリードを広げる。81分にFW石川大地に1点を返されたものの、熊本は3-2で逃げ切りに成功している。

　熊本はこれがリーグ戦5試合ぶりの勝利。J2昇格へ向け、ここから再び上昇気流に乗る可能性は高いだろう。流れを切らさないためにも、群馬戦での連勝を狙いたい。

　群馬の注目選手はFW加藤潤也。今季ここまでリーグ戦10得点をマークしていたFW青木翔大が右ひざ前十字靭帯断裂で今季絶望となった中、この男に懸かる期待は大きいだろう。第24節の沼津戦以来となる得点を挙げたい。

　熊本の注目選手はMF岡本知剛。同選手は今季中盤に怪我を負い、離脱を余儀なくされていた期間もあったが、第26節の富山戦で復帰して以降、継続してピッチに立ち続けている。前節には同点弾もマークするなど大きな仕事も果たした。今節の群馬戦でも頼もしい存在となってくれるだろう。