これならミサイル避けられる? 新型「おとりランチャー」英企業が開発 もはや心許ない既存品との“違い”
- 乗りものニュース |

千葉県の幕張メッセで開催された日本最大の防衛装備品展示会「DSEI Japan」。その会場で、イギリスの防衛関連企業であるSEAが興味深い模型を展示していました。新型の艦載デコイランチャーだといいますが、これが日本とも無関係ではないのです。
イギリス海軍ではすでに採用決定
千葉県の幕張メッセで、2025年5月21日から23日にかけて開催された大規模な防衛・安全保障の展示会「DSEI Japan 2025」において、イギリスの防衛関連企業であるSEA(Systems Engineering and Assessment)が興味深い模型を展示していました。
Mk.36 SRBOCからデコイ弾を発射するアメリカ海軍第6艦隊旗艦「マウント・ホイットニー」(画像:アメリカ海軍)。
その名を「アンシリア(Ancilia)」というこの模型、じつは同社が2023年に発表した新型の艦載用デコイランチャー(囮弾発射装置)なのです。従来のデコイランチャーといえば、たとえば海上自衛隊が導入している「Mk.36 SRBOC」のように、甲板上に筒状の装置を固定して配置されているものが一般的でしたが、アンシリアはデコイランチャーを回転式の台座の上に配置しているのです。
この回転式システムには、非常に大きなメリットがあります。
敵が対艦ミサイルを撃ってきた場合、自艦を追尾するレーダー・赤外線誘導式のミサイルを惑わすチャフや赤外線ジャマーなどを適切な方向に適切なタイミングで投射し、ミサイルをかわさなければなりません。しかし、近年のミサイルは目標を捜索するシーカーやその処理装置の性能が向上しており、単純にチャフなどをばらまくだけでは、回避されてしまうとか。
ここで、既存のデコイランチャーは固定式のため、船体の運動性能による影響を受けてしまいます。結果として、効果的な妨害が難しいのだそうです。
その点、アンシリアは回転式ランチャーのため、たとえばミサイルが接近してきた場合には素早くそちらの方向に対して、仰角・俯角を調整しながら適切なタイミングでチャフやIRジャマーを投射することができるのです。また、波の影響を受けて船体が縦方向に大きく動揺していても、アンシリアは安定して狙いを定められるといいます。
さらに、SEAの担当者によると、アンシリアは各種戦闘システムとの統合や新型デコイの装備を前提とするオープンアーキテクチャー化・モジュラー化されたシステムである点が重要だといいます。これにより、空中に長時間浮遊するレーダーリフレクター(敵のレーダー波を反射して誘導を妨害する囮)といった新世代の囮弾を装備することも可能となっています。
2024年3月には、イギリス海軍が26型および31型フリゲート、45型駆逐艦に搭載する新型デコイランチャーとして、アンシリアの採用を決定しています。
また、海上自衛隊も回転式デコイランチャーへの関心を高めており、すでにフランスのサフラン社製デコイランチャー「NGDS」を試験評価のために導入することを決定。SEAとしては、近年連携が強まる日英関係を背景として、イギリス海軍との共通性を謳いながら日本市場への参入を模索していると、筆者(稲葉義泰:軍事ライター)は考えます。
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