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“半数以上が利用経験なし”調査結果も…ネットスーパーの利用が進まない理由とは?

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ネットスーパーの利用が進まないのはなぜ?
ネットスーパーの利用が進まないのはなぜ?

 ネット上で生鮮食品や日用品などの注文を受け付け、個人宅に配送するサービス、いわゆる「ネットスーパー」を展開するスーパーが増えています。店舗に行かなくても、必要な商品が比較的安い値段で手に入るので非常に便利ですが、民間企業の調査によると、半数以上の人がネットスーパーを利用したことがないそうです。なぜネットスーパーの利用が進まないのでしょうか。ビジネス演出家「エダコDX」としても活動する、実業家の江田泰高さんに聞きました。

実店舗よりも「お得感」がない?

Q.そもそも、スーパーが展開する「ネットスーパー」と、生協などが展開する「食材宅配サービス」とは、どう違うのでしょうか。

江田さん「『ネットスーパー』は、専用サイトでスーパーの商品を注文し、自宅で受け取るサービスです。品ぞろえは、実店舗のスーパーとほぼ同等で、生鮮食品や総菜、日用品など幅広く取り扱っています。しかも商品の価格は、実店舗とあまり変わりません。ネットスーパーによって異なりますが、1回当たり300円から500円の配送料を支払うことで、自宅まで当日配送してくれます。

ネットスーパーは、基本的に実店舗にある商品をピックアップし、近隣の住宅に届ける仕組みなので、配送エリアが店舗の周辺に限定されます。ネットスーパーの拡大に伴い、配達専用の中継拠点として機能する店舗を設置するスーパーも増えていますが、こうした店舗は、実店舗と同じように商品を陳列するものの、客が買い物できる店舗ではないため、『ダークストア』と呼ばれています。

『食材宅配サービス』とは、ネットで注文した食材が、定期的に自宅に配達されるサービスです。基本的に、注文してから数日程度で食材が到着するのが一般的で、宅配便も使われるため、配達エリアは全国に及びます。効率を重視するために、配送日を限定しているケースもあります。食材の素材にこだわっているケースや、食材を加工しているケースも多いことから、ネットスーパーよりも少し高めに料金を設定していることが多いです。

食材宅配サービスは、主に2つのタイプに分類されます。

(1)食材タイプ
産地直送や有機野菜など、食の安全にこだわった商品を厳選するサービス。最近では、ネットスーパーと同様、日用品や生活雑貨も併せて提供する事業者が増えています。

(2)半調理品タイプ(ミールキットなど)
健康志向の人や、自分で調理をしたい主婦層をターゲットに、レシピに合わせたカット野菜や下ごしらえの済んだ食材を提供するサービスです。すぐに調理したい人にとっては、スーパーよりも利便性が高いです。

食材宅配サービスは、実店舗のスーパーやネットスーパーに比べて、さまざまな付加価値を提供しており、生活パターンがある程度決まっている消費者にとっては非常に良い選択肢になります。一方で、『外食が多い』など、生活パターンが固定されていない消費者にとっては、臨機応変に買い物ができ、商品をすぐに受け取ることができるネットスーパーに軍配が上がると考えられます」

Q.ある民間企業の調査では、ネットスーパーを利用したことのない人が半数以上を占めるそうです。なぜネットスーパーの利用が進まないのでしょうか。考えられる理由について、教えてください。

江田さん「次の3つの理由が考えられます。

【(1)配送の利便性】
通常のECサイトと異なるのが『注文時間』と『注文枠』がある点です。商品の配達はスーパーの社員、もしくはスーパーから委託を受けたドライバーが行っています。そのため、対応できる注文数に限りがあります。ただ、配送人員を多く抱えると固定費が増えるので、人員を増やすのは困難です。

【(2)選択肢の多様性】
冷凍食品や菓子、飲料、日用雑貨などであれば、ドラッグストアやECサイトでも購入できます。特にECサイトは配送頻度も多いので、食料品以外の買い物をする人は、ネットスーパーよりもECサイトを使用するケースが多いです。また、食材宅配サービスの多様化やフードデリバリーの増加も、ネットスーパーを積極的に選択しない要因の一つになっています。

【(3)お得感がない】
スーパーの実店舗にある『お得感』を体感できないことも、ネットスーパーの普及が進まない要因の一つだと考えられます。例えば、新聞の折り込みチラシの『限定〇個の特売セール』を見たり、閉店間際に値引きシールが貼られた商品を購入したりして、『得をした』と感じる人も多いのではないでしょうか。ネットスーパーは、先述のように、実店舗にある商品をそのまま近隣の住宅に届けるサービスなので、『実店舗での買い物と比べると物足りない』と感じてしまう人もいるでしょう」

Q.では、スーパーがネットスーパーを展開するメリット、デメリットについて、教えてください。

江田さん「次のようなメリット、デメリットがあります。

【メリット】
(1)既に商品を販売している拠点(店舗)があるので、ネットスーパーを展開することで『アップセル(売り上げアップ)』が期待できる。

(2)『○時間以内に配送』という配送スピードを武器に、ECサイトで飲料や日用品を購入している人を自社のネットスーパーに引き込める可能性がある。

(3)フードデリバリーの利用者に、より安価な総菜を提供することで、新しい顧客層を取り込める。

【デメリット】
(1)配送、商品ピッキング、サイト管理などをするために追加で人を採用する必要がある。そのため、小規模で展開すると店舗側にとって大きな負担となる可能性が高い。

(2)注文後の欠品対応や配送遅延、生鮮食品の鮮度に関するクレームなどの対応時間が増える」

ネットスーパーに積極的に取り組むべきか?

Q.スーパーにとって、ネットスーパーは収益が見込める事業なのでしょうか。それとも、採算が合わない事業なのでしょうか。今後、積極的に取り組むべき事業かどうかも含めて、教えてください。

江田さん「結論から言うと、スーパーは、ネットスーパー事業に積極的に取り組むべきだと考えています。近年、イオンや楽天のような大手企業が、積極的に投資をしている分野だからです。

今後、少子高齢化による人口の減少は避けられず、各社が少ないパイを奪い合うような状況が予想されます。すでにネットでの購買がトレンドである以上、ネットスーパーに進出しなければ自社の販売シェアを減らす結果になってしまいます。

収益という観点では、配送ドライバーを効率よく働かせることができるかが非常に重要な要素になります。配送ドライバーの人件費を時給1500円程度と想定した場合、1件の配送料が300円の場合は1時間当たり5件以上、500円の場合は1時間当たり3件以上の配達が必要となります。そのため、他の配送ビジネスと同様に配送密度(一定面積当たりの配送件数)が非常に重要な要素となります。

また、最近では、飲食宅配代行サービス『Uber Eats(ウーバーイーツ)』が会員制スーパー『コストコ』の商品を配送するなど、他サービスと連携するケースも増えています」

Q.スーパーがネットスーパー事業で生き残るには、どのような戦略が求められるのでしょうか。

江田さん「あくまでも個人的な見解ですが、競合相手が他のネットスーパーだけでなく、フードデリバリーサービスや食材宅配サービスなど多岐にわたることを認識した上で、商品ラインアップや事業展開を考えていくことが非常に重要になってきます。

先述のように、ネットスーパーは、実店舗にある商品を配送するサービスなので、どうしても商品が欠品になってしまう場合があります。ネットスーパーによって対応は異なりますが、欠品の場合、『キャンセル扱い』にしたり、代替品を提供したりするのが一般的です。これは、消費者にとって非常に大きなストレスとなっています。

運用が非常に難しいと言われていますが、ネットスーパーの在庫と実店舗の在庫をリアルタイムで連動させ、『欠品』を削減できれば、利便性は大きく改善されます。また、ネットスーパーで実店舗と連動した値引き販売ができるようになれば、実店舗と同様の『お得感』を演出できると考えます」

オトナンサー編集部

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