地上を走る飛行機、どう方向を変えている? 操縦桿ではない「曲がるための専用装置」、その使い方とは
- 乗りものニュース |
旅客機は空を飛ぶ際、おもに操縦桿を使って、上昇降下や左右の傾きを変えています。では地上ではどうしているのでしょうか。実は一般的に、地上走行では操縦桿以外の装置を用いてステアリング操作をしています。どのように動かしているのでしょうか。
実は操縦席横にハンドルが…?
旅客機は空を飛ぶ際、おもに操縦桿を使って、上昇降下や左右の傾きを変えています。では地上ではどうしているのでしょうか。実は一般的に、地上走行では操縦桿以外の装置を用いてステアリング操作をしています。どのように動かしているのでしょうか。
ステアリングを切った状態のANA機(乗りものニュース編集部撮影)。
地上走行の操作には、一般的にコクピット左右両端の壁側、窓の下あたりにある「ティラー」という装置を用います。
これはクルマのハンドルに相当し、車輪の向きを変えることができます。とあるパイロットによると、ティラーは「コクピット左右両端の壁にくっつけられたクルマのハンドルを動かす」というイメージで操作するとのこと。左席の場合は、前に倒すと前輪が右向き、手前に引くと左向きに。右席の場合は、その逆です。
なお、たいていの旅客機は地上走行時に、車輪の向きを変えられるものがティラー以外に備わっています。
たとえば上空では垂直尾翼の一部分(ラダー)を動かす「ラダーペダル」でも、地上走行時に車輪の向きを変えることが可能です。ただし、地上ではティラーを操作し車輪の向きを左右へ最大90度近くまで変えられるのに対し、ラダーペダルで操作できる角度は7度から8度程度。このためラダーペダルは飛行機が滑走路などの中心に来るよう調節するのに使われる程度とされています。
このほか飛行機の車輪にはブレーキがついており、地上では、左右の車輪のブレーキを組み合わせることで方向を転換する方法もあるとのことです。
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