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店ではそのまま陳列…「マヨネーズ」は常温or冷蔵 どっちで保存すればいいの? 腐らない? キユーピーに直撃

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マヨネーズを常温で保存しても大丈夫?(画像はイメージ)
マヨネーズを常温で保存しても大丈夫?(画像はイメージ)

 キユーピー(東京都渋谷区)が1925年3月に日本で初めてマヨネーズを発売してから、今月でちょうど100年を迎えました。サラダを食べるときにマヨネーズを使っている人は多いと思います。

 ところでマヨネーズは卵を使って作られますが、スーパーに行くと常温の状態で棚に陳列されていることが多く、自宅でどのように保存したらよいのか疑問に思ったことはありませんか。マヨネーズは常温と冷蔵、どちらで保存したらよいのでしょうか。保存方法を間違えた場合、腐る恐れはないのでしょうか。日本で初めてマヨネーズを製造した経緯やマヨネーズの賞味期間なども含め、同社広報担当の稲垣雄一さんに聞きました。

創始者が米国滞在時にマヨネーズに出合う

 稲垣さんによると、そもそもキユーピーが日本でマヨネーズを製造したのは、同社の創始者、中島董一郎氏が缶詰の勉強のために米国に滞在していたことがきっかけだといいます。

 中島氏は現地のポテトサラダに使われていた、おいしくて栄養価も高いマヨネーズに着目。帰国後、日本人の体格向上を願い、栄養価の高いマヨネーズを日本でも作ろうと思い立ち、衣食住の洋風化が進んでいた1925年3月、日本初のマヨネーズである「キユーピー マヨネーズ」の製造、販売を始めたということです。

 その後、同社は日本初の意味の「1」から、3月1日を「マヨネーズの日」として日本記念日協会に申請し、登録されました。

 このキユーピー マヨネーズという商品名には、「マヨネーズがキューピー人形のように、誰からも愛される商品に育ってほしい」という願いが込められているといいます。

 商品のロゴに採用されているキューピー人形は1912年、米国の女性イラストレーター、ローズ・オニールによって生み出されましたが、人形のもとになったのは、オニール自身が1900年ごろに「キューピッド」(愛の神)をモチーフに創作した「キューピー」のイラストだということです。キューピー人形は大正時代に日本でも広まり、当時から人気があったといいます。

 キューピー人形は小文字の「ュ」が使われていますが、同社はデザイン上のバランスを理由に、会社名については大文字の「ユ」を採用し、「キユーピー」と表記。1922年にこの名称を商標登録し、マヨネーズの商品名についても、1925年の発売当初から大文字の「ユ」を使っているということです。

未開栓の商品は常温保存でOK

 ところで、マヨネーズは卵を使って製造されるにもかかわらず、多くの店では常温の状態で販売されています。腐る恐れはないのでしょうか。

 稲垣さんに聞くと「未開栓のマヨネーズであれば常温で保存または販売しても問題ありません。殺菌力のある酢と、細菌の繁殖を抑える食塩を含んでおり、その相乗効果で、マヨネーズ自体に強い防腐力があるからです。そのため、防腐剤を一切使っていません。またマヨネーズの製造時は卵を割る段階で十分な加熱殺菌を行っています」と教えてくれました。

 例えば、病原菌を試験的にマヨネーズに添加しても、菌が24時間以内に死滅してしまうほど、高い防腐力を誇るといいます。自宅で未開栓のマヨネーズを保存するときは、戸棚のような直射日光が当たらない、なるべく涼しい場所に置くのが望ましいということです。

 一方、稲垣さんは、開栓後は賞味期限に関わらず冷蔵庫で保存し、1カ月で消費するよう求めています。その理由について、「マヨネーズが腐るわけではありませんが酸化による味の変化が起こってしまうため、冷蔵保存で1カ月を目安に召し上がっていただくようにお願いしています」と述べました。

 また、マヨネーズは0度以下の環境に置くと油が分離するため、冷蔵庫で保存する際は冷気の当たる場所を避け、ドアポケットに置くのがお勧めだといいます。

 なお、稲垣さんによると、開栓前のキユーピーのマヨネーズの賞味期限は袋の裏面とキャップの天面に印字されているということです。このほか、商品の賞味期間は次の通りです。

【キユーピーのマヨネーズの賞味期間】
・ボトル入り(350グラム、450グラム):13カ月
・ボトル入り(50グラム、130グラム、200グラム)、瓶入り、ミニパック:12カ月
・700グラム以上のボトル:10カ月

 ちなみに、マヨネーズの摂取時にコレステロールを心配する人は多いと思います。稲垣さんによると、マヨネーズ大さじ約1杯(15グラム)当たりのコレステロール含有量は、キユーピー マヨネーズ25ミリグラム、キユーピー ハーフ13ミリグラムだということです。

 稲垣さんは「コレステロールは脂質の一種で、人が生きていく上で必要不可欠な栄養素です。人は1日に100~400ミリグラムのコレステロールを食物から摂取しています。それ以外に、体内でもコレステロールをつくっており、その量は食べ物から摂取する量の約4倍に当たります」と説明。

 その上で「マヨネーズに含まれるコレステロール量は、1日に人が必要としているコレステロール総量からしてみればわずかなものです」と、適量であればマヨネーズを摂取しても問題がないことを強調しました。

 マヨネーズはサラダや炒めものなど、さまざまな料理に使うことができます。食事のお供にぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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