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「なぜSUVに?」乗ってわかった新型「リーフ」の正体 走りはまさかの“普通”狙い?

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「リーフ」がクーペSUVに“変身”したワケ

 日産「リーフ」は2025年10月、3代目の「B7」シリーズを日本で発表し、フルモデルチェンジを果たしました。その仕上がりを分析しつつ、日産の追浜テストコースにおける試乗での感想をレポートします。

Large figure1 gallery23代目となりクーペSUVへと一新された日産「リーフ」

 2010年の初代発売から15年を迎えたリーフですが、日産は新型リーフを「みんなが使いやすいBEV」として開発したといいます。それは航続距離や充電性能などのBEVとしての機能向上はもちろん、利便性と快適性の高い室内空間を確保することも重要でした。

 そんな新型リーフの最大の特徴は、1充電あたりの航続距離性能を大きく伸ばしたことです。新型リーフは、「B7 G」グレードで航続距離を702km(WLTCモード計測、旧型:最大458km)まで向上させました。“国産車トップの航続距離”という称号こそ、新型リーフの日本デビュー直後に一部改良されたトヨタ「bZ4X」に奪われた格好ですが、日産も「実用的な航続距離を実現した」と自信を示しています。

 この高い航続性能を実現するため、新型リーフは空力で不利なハッチバックタイプから、クーペSUV的なボディスタイルへと大変身。こうした抜本的な空力改善によって、Cd値(空気抵抗係数)はクラストップレベルの0.26まで低減しました。日産によると、「特にリアウィンドウの傾斜角にはこだわった」とのことで、実験や解析によって、17度という最適な角度が導き出されています。

 その一方、新型リーフはクルマとしての実用性も高いレベルに仕上がっています。ボディ寸法は全長4360mm×全幅1810mm×全高1550mmと、特に全長は旧型より120mm短縮され、世界のさまざまな地域で扱いやすいサイズにまとめられました。また全高も旧型比で15mmダウンし、より多くの機械式駐車場に対応できるようになっています。エクステリアデザインもタイヤ・ホイールの大径化などによって、力強い印象となりました。

クルマとして、EVとしてレベルアップ!

 大きく変わったのは外見だけではありません。

Large figure2 gallery33代目となりクーペSUVへと一新された日産「リーフ」

 パワートレインは、発電機やモーター、インバーターなどのEVの基幹部品を一体化した小型・軽量なユニットを新開発しました。また、ボディ構造にはフラッグシップBEVの「アリア」と同じプラットフォームを採用。設計を根本から刷新しました。

 特に最も進んでいると感じたのは、カーナビゲーションと連動したバッテリーの温度管理システムです。このシステムは、ドライブルートにおける上り・下り勾配や渋滞を考慮して温度管理を行うほか、長距離移動時には、目的地周辺の充電ポイントまで加味してシミュレーションを構築します。さらに充電口は150kWの急速充電にも対応しており、出先での素早い充電も可能です。

インパクトは無い、だけど“それが良い”

 大進化を遂げた新型リーフですが、今回、追浜テストコースで実際に乗ってみて感じたのは、「いい意味で」普通のクルマだということです。これは“凡庸”とか“無難”だという意味ではありません。

 BEVは多くの場合、「モーター駆動であること」をアピールするような乗り味にされており、特にスロットルなどは、操作に対して鋭く反応するモデルが大多数です。その一方、新型リーフはあえて鋭く加速しないよう、素直な味付けに抑えられている雰囲気でした。従順な反応を示してくれるので、一般的なガソリン車やハイブリッド車から乗り換えたユーザーでも、これなら自然と馴染むことができるでしょう。

 唯一、長く旋回の続くコーナーでロールが大きかったのは気になりました。日本仕様は乗り心地を考え、バネレートと減衰力を落としているそうですが、これならヨーロッパ仕様のサスペンションの方がよかったのかもと感じました。このあたりは今後、公道でもチェックしたいところです。

 新型リーフはパッケージングや基本設計を刷新したほか、利用実態を考えたバッテリー管理や自然な乗り味など、実際に乗ってみて“ありがたさ”を感じられるメカニズムや機能を多く採用しました。全体的に強烈なインパクトを狙っていないぶん、長く付き合えそうなクルマだと、筆者(モータージャーナリスト・西川昇吾)は感じました。

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