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「日本人=スポコンでしょ!」ハリウッドが描く人種の“自動車カルチャー格差”とは? やっぱりイーストウッドは巧かった!?

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  • 乗りものニュース
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ハリウッド映画では、いまやシーンを盛り上げる名脇役としてクルマが欠かすことのできない存在になっています。ただ、それらを見るとアメリカのモーターカルチャーを窺い知ることもできる模様です。

「クルマは名脇役」その重要性を熟知したハリウッド映画

 映画やドラマにおいて、クルマはシーンを盛り上げる小道具となるだけでなく、車種が備える個性や特徴を登場人物に重ね合わせることで、その人間の性格や立場、生い立ち、思想信条、趣味趣向を視覚的に表現する名バイプレイヤーとなることがしばしばあります。

 なかでも名作と呼ばれる映画になると車種選びにも抜かりがなく、キャラクターやストーリーにあった「これぞ」という1台が選ばれるものです。

Large 240910 uscar 01ニコラス・ケイジ主演で2000年にリメイクされた『60セカンズ』に登場するフォード・マスタング・シェルビーGT500「エレノア」のレプリカ(山崎 龍撮影)。

 映像作品におけるクルマの重要性を熟知しているのが、ハリウッド映画です。アメリカは「T型フォード」に代表されるように、いち早く自動車の大量生産に着手し、大衆車の普及とともにモータリゼーションが早い段階で到来した国です。そうした歴史もあって自動車はアメリカの現代文化にも大きな影響を与えました。アメリカで制作される映画の多くが、クルマに対して強いこだわりを持つのは、そうしたお国柄を反映してのことかもしれません。

 逆に言うと、ハリウッド映画からはアメリカの自動車文化が透けて見えます。アメリカ社会は「人種のサラダボウル」と例えられるように、異なる民族・文化・宗教・出自を持つ移民たちが築き上げた多民族国家です。そんなバックボーンから生まれたアメリカのモーターカルチャーも、また歴史的・文化的な背景から人種と密接に関わっていることは、映画の中からも見て取れます。

 例えば、世界的大ヒットシリーズ『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』で知られるジョージ・ルーカス。彼の出世作である『アメリカン・グラフィティ』は、1962年夏の一夜を描いた物語ですが、劇中で主人公のひとりが1932年型フォード「5ウィンドウクーペ」、通称「デュース・クーペ」に乗っています。これが示すのは、白人のHOTRODカルチャーで、ジョージ・ルーカスは、そこにスポットを当てたといえるでしょう。

 一方、『ローライダー~魂をつなぐ改造車~』は、そのタイトル名が示す通りローライダーにスポットを当てた映画で、「チカーノ」と呼ばれるメキシコ系アメリカ人の若者たちが主人公の映画です。

人気作『ワイスピ』でも人種による文化の違いが

 日本でも人気の『ワイルドスピード』シリーズは作品によってフィーチャーされるクルマが異なりますが、初期シリーズは日本車や欧州車ベースの「スポコン(スポーツ・コンパクト)」をテーマとしていました。

 第1作はポール・ウォーカー演じる白人警官が、ヴィン・ディーゼル演じる強盗が疑われる走り屋グループに潜入捜査を行うというストーリーで、劇中でスポコンを愛好するのはヒスパニックやアジア系を中心とした若者たちでした。

Large 240910 uscar 02『ブルース・ブラザース』でジョン・ベルーシ&ダン・エクロイドが愛用する1974年型ダッジ・モナコのブルースモービル仕様(山崎 龍撮影)。

 これら映画での描かれ方からも窺い知れるように、アメリカのモーターカルチャーは、白人はHOTROD、チカーノやアフリカ系はローライダー、アジア系はスポコン、と人種によって選ぶ車種や属するカスタムコミュニティが異なるのです。

 もちろん例外もあって、空冷ワーゲンなどをベースにしたキャルルックは、発祥こそチカーノですが、現在では人種を超えて幅広いファン層を持つカスタムジャンルへと進化しています。ほかにも、比較的歴史の浅いスポコンには若い世代を中心に白人のファンも少なからず存在します。

 しかし、北米で開催されるHOTRODのショー会場で白人以外の来場者を見かけることは稀だそうで、ローライダーのミーティングに集まるのはチカーノやアフリカ系がほとんどです。

『グラン・トリノ』なら人種による自動車文化の差が一目瞭然!

 このような、アメリカの人種とモーターカルチャーの関係を1本の映画の中で描いているのが、クリント・イーストウッドが監督した『グラン・トリノ』です。

 イーストウッド演じる主人公のウォルト・コワルスキーは、長年フォードの工場で働いてきた孤独な白人の高齢者です。彼の唯一の宝物は、1972年型フォード「グラントリノ」でした。そんな彼の隣人となったのが、ベトナムの少数民族「モン族」の少年タオを中心とする一家で、彼らとの交流によってコワルスキーが心を開いていくというのが、この映画のストーリーです。

Large 240910 uscar 03『アメリカン・グラフィティ』でポール・ル・マット演じるジョン・ミルナーが愛用するデュース・クーペの同型車。フロントフェンダーの有無など若干の差異はあるが雰囲気は近い(山崎 龍撮影)。

 コワルスキーが愛する「グラントリノ」は、排ガス規制と安全基準の引き上げで終焉を迎えた最終世代のマッスルカー(心臓にパワフルなV8エンジンを搭載した2ドアの中・小型車)です。この種のクルマは、1960~1970年代にかけて白人男性が特に好みました。

 一方、タオをギャングの仲間に勧誘する従兄弟のフォンは、巨大なリアウイングを備えたスポコン風の5代目ホンダ「シビック」に乗っています。また、物語中盤でタオの姉スーに絡んできたフォンたちと対立する黒人ギャングのメンバーが乗っていたのは、1964年型シボレー「インパラ」のローライダーでした。

 近年、日本でも毎年のようにアメリカンモーターカルチャーのイベントが開催されていますが、アメリカ本国のイベントとは異なり、国内のイベントにはHOTROD、ローライダー 、スポコンなどアメリカ発祥のカスタムカーがジャンルの垣根を越えてエントリーしています。しかしながら、こうした光景は人種とモーターカルチャーとの結びつきがない日本ならではのもの、と言えるでしょう。

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