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幸せの象徴のはずが……。別れのきっかけとなった“憧れのもの”

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  • マイナビウーマン
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「イタい恋」にもいろいろ種類があると思うのだが、私の場合は特にフラれてからイタさの本領を発揮する。

今まで「彼氏にかわいいって思われたい!」としおらしくしていたくせに、別れ話をされた途端、全エネルギーが彼に集中し激重になるのだ。もう好きじゃない女が鬼の形相で食らいついてきたら、そりゃ誰だって恐怖を感じて逃げたくなるだろう。

今回はそんな、重すぎて日本中の男性が戦々恐々とするような恋バナをご紹介したいと思う。

■「カップルらしいこと」に憧れていた大学時代

青春JK時代にロクな恋ができなかった私は、大学生になってから「カップルらしいこと」に憧れを抱くようになった。彼氏とプリクラを撮ったり、制服ディズニーやスポッチャ、映画デートをする友人がとにかく羨ましくて仕方なかったのだ(みんなも憧れていたよね?)。

その中でも私が執着しまくったのがペアリング。友人が「彼氏にペアリング買ってもらいましたぁ~♡」と写真付きでブログに載せようものなら、「クソ! 羨ましすぎるんだが!!」と夜な夜なハンカチを噛みちぎっていた。

■やっとできた彼氏にペアリングをおねだりするが……

そんな私にも晴れて彼氏ができた。毎日呪文のように「彼氏がほしい!」と嘆きまくっていたため、友人も(良かった……。これで平穏な日々が戻ってくる……)と祝福してくれた。

とはいえ、彼との交際は一筋縄ではいかなかった。今思うと「それ遊ばれているだけでは?」との意見が続出しそうだが、その彼はプリクラやディズニーをことごとく嫌がったのだ。まぁでも付き合ってるし! 一応周囲公認の仲だし! プリクラもディズニーも大目に見てやろう。だけどペアリングだけは絶対にほしい!!!

重くならないようそれとなく、だけどストレートに彼に聞いてみる。

「私、彼くんとのペアリングほしいな~!」
「うーん。俺まだバイトしていなくて金欠だし。ちゃんと金が入ったら買おうよ」

これはもうペアリングがイヤで濁しているだけな気がするが、私の中で「お金のことまで考えてくれるしっかり者の優しい彼!」とトキメキ急上昇。

まぁたしかに指輪って高いもん、今すぐは難しいよね……。分かった、私おとなしく待ってるね。

■突然メールでフラれる

それから彼はバイトを始めたわけだけど、バイト先も教えてくれなかった。え、これもう完全にフラグ立ってるよね?

だけど私は「お金が貯まったらペアリングを買おう」という彼の言葉だけを信じていた。お互い来月にはバイト代が入るし、そのときにはふたりの薬指にキラッと光る指輪が買えるはず……。

そんな私の妄想とは裏腹に、ある日彼から1通のメールが届いた。何かと思って開くとそこには「和のどこが好きか分からなくなった。別れたい」とメッセージが……。

ええええ! いきなり!? てかメールかよ! 突然すぎる出来事に頭が追いつかないが、とりあえず破局だけは阻止しないと。「別れたい」の一点張りな彼を必死に説得して、なんとか話し合いの場を設けることができた。

■別れたがる彼に突きつけたお願いとは?

今までに見たことがないくらい暗い顔をした彼は、ひたすら「ごめん」と謝っていた。しかも泣いてた。いや、泣きたいのはこっちなんですけど!

でも泣くってことはまだやり直せる可能性ある? うん、今なら間に合うかも!

それから私は必死に「別れたくない!」「私のこと好きじゃなくても良いから見捨てないで!」と激重発言を連発したが、彼は一度も首を縦に振らなかった。

いやもう何なの……。「女心は難しい」っていうけれど、男も何考えてるのかさっぱり分からないわ……。

でもそんなに私がイヤなのね、じゃあもう良いよ。だけど私にはやり残したことがひとつある。

「分かった、じゃあ別れる前にペアリング買って」

そう、こともあろうに私は別れる条件としてペアリングを要求したのだ。

自分でも支離滅裂なのはわかっているが、このチャンスを逃したら誰からも一生ペアリングをもらえないかもしれない。そんなのイヤだ。私は恥を忍んで懇願した。

「え? いやそういうのは買えないよ……」
「どうして? お金は私が出すから!」
「いや、そういうものは両思い同士が買うんだよ」
「もう私のことは好きじゃないのおおおおお!?」

あの面倒くさそうな彼の顔は一生忘れられない。

その後、彼には連絡先を全てブロックされ、半ば強制的に破局となった。もちろんペアリングは買ってもらえなかった。

■イタい恋から得た教訓「形だけにこだわるな! 交際は人に見せつけるものじゃない」

まぁここまでペアリングに執着する女も珍しいでしょうが、「私もペアリングに憧れた時期あったなぁ……」なんて仲間、きっといる……よね?

当時はとにかく「私はぼっちじゃない!」「彼氏の存在を自慢したい!」って気持ちが強かったんですよね。その点、指輪って愛の象徴だし、周囲に見せつけるにはうってつけだったんです。ちょうどその時、“リア充”“勝ち組・負け組”って言葉が流行っていたのも大きかった気がします。

でも交際って周囲に見せつけても意味無いし、ペアリングがあるからラブラブなわけでもない。むしろ「相手の好意が分からない時ほど、人は物や形にすがってしまうんだな」とこの恋で学びました。

今はよりSNSが発達しているからこそ、いかに幸せに見えるかを気にしがちですが……。実際はふたりのペースで愛を育めたらそれで充分なんですよね。

とはいえ、後にも先にもペアリングに執着したのはあの時だけだなぁ。これからは「結婚指輪がほしい!」になるんですかね……。私の左手薬指、まだ空いてますよ?

(文・和、イラスト・菜々子)

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