「激安有料席」が大増殖! 定着進む近畿の「のれん列車」 乗って分かった“あと一歩”の使い勝手
- 乗りものニュース |

近畿圏で広がる快速の有料座席サービス
近畿を走るJR西日本の快速で、有料座席サービスが拡大しています。
「うれしート」を設定した「A快速807号」(安藤昌季撮影)
かつて国鉄時代の1980(昭和55)年まで近畿では普通列車にグリーン車がありましたが、後に廃止。それが2019年、一部の新快速に「Aシート」として有料座席サービスが復活しました。2+2列の回転式リクライニングシートが並ぶ車内は特急普通車と同等レベルの快適性でしたが、専用車両への改造あるいは新造が必要になるため、それほど普及しませんでした。
しかし2023年から、座席は従来のものと同じで、座席指定で確実に座れる「うれしート」が導入され、一気に有料座席サービスが拡大。当初はロングシートも300円のチケットレス座席指定料金が必要とされ、話題となりました。「Aシート」が840円(チケットレス指定席で600円)であることを考えると、「安い」ことは差別化といえます。
JR西日本は2026年10月3日から、琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線の快速と、大和路線・大阪環状線の大和路快速・区間快速で設定列車を大幅に増やすと発表しました。つまり需要はあるのでしょう。どのように利用されているのか、2026年7月の水曜にJR神戸線の「うれしート」を利用してみました。
JR神戸線で「うれしート」に乗ってみた
乗車したのは、山陽本線(JR神戸線)下り「A快速807号」の舞子→網干です。ただし座席の予約は新快速停車駅からしか選べないため、「神戸→網干」で申し込みました。快速停車駅も選べるように改善した方が良いように感じます。
有料席はのれん(横断幕)で一般席と仕切られています。舞子19時13分発の時点で5人が座っていました。予約した12号車12番には先客が。声をかけると「予約している」とのこと。車掌に相談するとその先客は「8号車」の12番だったことが分かりました。
12号車の「うれしート」は、19時17分の明石で1人乗車、19時30分の魚住で1人下車、19時33分の土山で3人下車、19時45分の東加古川で1人下車し、網干まで筆者だけとなりました。興味深いのは、当然かと思いますが、新快速停車駅での利用者の増減がほとんど見られなかったことです。
車掌は有料座席ののれんを付けたり外したりしており、かなり手間にも見えます。しかし10月から、琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線で、現行の平日27~33本が55~56本に、土休日26~30本が55~58本に拡充。大和路線は平日21~26本が61~63本、土休日13~14本が64~66本に、大阪環状線でも平日3本が38~45本、土休日0本が52~54本へと大幅に増加します。
設備投資はのれんなどの簡易な設備で済みます。乗客の選択肢が増えるというのは決して悪くありません。転換式クロスシート車が比較的多い近畿圏だから不満が出にくいという部分もあると思いますが、こうしたサービスが他地域にも普及してほしいものです。
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