「絶対に世に出す」味の素のパパ・ママ社員の信念が生んだ「『Cook Do』こども用麻婆豆腐」ヒットへの道
- マイナビウーマン |

妊娠期から子育て期の困りごとに対し、「あってよかった!」という商品・サービスを取り上げて紹介する連載『神商品&サービスの開発秘話』。今回は、味の素のこども向け中華合わせ調味料「『Cook Do』ひき肉入り麻婆豆腐用 こどもの甘口」をピックアップ。商品の誕生から品質への妥協なきこだわりまでを教えてもらいました。
今回取り上げる商品:「Cook Do」ひき肉入り麻婆豆腐用 こどもの甘口
「Cook Do」ひき肉入り麻婆豆腐用<こどもの甘口> 3~4人前
野菜・たんぱく質がおいしくとれる! 鶏だしと海鮮だしを絶妙にブレンドしたまろやかでやさしい味わい。豆板醤・唐辛子不使用のため、小さなこどもでもおいしく食べられるのが特徴。
※アレルギー物質 令和5年3月9日内閣府令15号および消食表第102号に基づく小麦、大豆、鶏肉、ゼラチン、ごま
お話をうかがったのは……
味の素 食品事業本部「Cook Do」担当のお二人
【左】味の素 食品事業本部 食品研究 コンシューマーフーズ開発センター メニュー調味料グループ 長谷 縁さん:「Cook Do」の研究所にて調味料のレシピ開発を行っている。1児(4歳)の母。
【右】味の素 食品事業本部 コンシューマーフーズ事業部 メニュー食品グループ 浅生 博信さん:「Cook Do」のマーケティング担当で2児(6ヶ月と1歳8ヶ月)の父。現在28種類ある「Cook Do」のアップデートや新製品開発などでタッグを組む。
紆余曲折を経た、初めての“こども向け”麻婆豆腐
ーー回鍋肉や麻婆豆腐などでおなじみの中華合わせ調味料「Cook Do」ですが、2024年2月3日に発売した「ひき肉入り麻婆豆腐用<こどもの甘口>」は、「Cook Do」初のこども向け麻婆豆腐だったんですね。
長谷縁さん(以下、長谷) そうなんです。この商品の前に「甘口麻婆茄子用」という製品を出していて、「お子さまとご家族で一緒に食べていただきたい」というコンセプトで開発しました。
ーーパッケージに「こどもも大人もおいしい甘口」と書かれていますね。
浅生博信さん(以下、浅生) はい。麻婆茄子はあくまで「甘口」で「大人からこどもまで」でしたが、本品は、かなり尖った製品といいますか、こどもメインで作ったんです。
ーーたしかに、かわいらしい顔を模したイラストで、ほかの「Cook Do」とは一線を画します。
売場でも、ひと目で「こども向け」だとわかるかわいらしいパッケージ
浅生 本当に振りきって作りましたね。「Cook Do」は中華合わせ調味料製品の中では長年売上トップではあるものの、麻婆豆腐だけは2番手なんですね。そんな中で、「Cook Do」の麻婆豆腐をもっとお客さまに食べていただくにはどうしたらいいのかと考えたところ、ひとつに「小さなお子さまに食べてもらう」という案がありました。
世の中には「甘口」の麻婆豆腐の素は結構あると思いますが、原材料を見ると豆板醤や唐辛子が入っているんです。でも、まだ小さい私の息子や長谷のこどもには、唐辛子が入っているものは食べさせられない。ということで、「唐辛子不使用の、こども用の甘口麻婆豆腐を作ろう」というところに行き着いたという背景がありました。
ーー甘口でも豆板醤や唐辛子が入っているということは、やっぱりそれらがないと麻婆豆腐として「ちょっと違う味」になってしまうんですか?
長谷 そうですね。麻婆豆腐は中国の四川省で生まれたお料理ですが、明確に定義があって、豆板醤は必須なんです。プロの料理人や中華料理を仕事にしている方からすると豆板醤のない麻婆豆腐は「味噌のない味噌汁」という捉え方になってしまうと言いますか。
ーーでも、こども向けを作ると決めたからには豆板醤と唐辛子は抜かなければならない。そこから開発がスタートしたんですね。
長谷 味作りには本当に紆余曲折ありましたが、「唐辛子・豆板醤不使用」にたどり着くまでも結構長かったんですよ。当初は「Cook Do」のブランドを意識していたので、「Cook Do」の範疇で甘口を作るとなると「大人が食べておいしい本格的な味」という枠からはみ出せないプロトタイプがありました。
麻婆豆腐なのに、土手煮!?
長谷 そのときは、豆板醤は不使用だけど唐辛子は入っていて、豆板醤の代わりに赤味噌をたくさん使っていたんです。もうこってり濃厚に、もはや土手煮のような感じで。それはそれでよかったんですが、社内のお子さまを持つ親御さんとお子さまに食べていただいたところ、「おいしいけど、こどもにはちょっと黒すぎる。しょっぱそう」というお声を結構いただいたんです。
長谷 そのあたりでようやく気づいたんです。こどもと、そして作った人が笑顔で一緒に食べられるものを作らなきゃいけないんだな、と。そうして、こどもに安心して食べさせられるものを探る中で、唐辛子が抜かれたという経緯があります。
ーー唐辛子不使用に至るまでにも、月日があったんですね。
長谷 半年以上かかりました。それまではひたすら土手煮を作っては「おいしいんだけどなあ……」と(笑)。紆余曲折がありましたね。
ーー社内ではその都度、試食を行っているんですか?
長谷 かなりやっています。私がいる「食品研究所」という部署の「Cook Do」を担当するグループにもこどもを育てている社員がいまして、そういった社員にも話を聞きながら作っています。さらに、研究所全体にも「食べてください! ご意見をください!」と一斉メールを出して、食べてもらっていました。
浅生 本社は東京・京橋にありますが、食品研究所は神奈川県・川崎にあり、「Cook Do」以外の開発メンバーもいて日夜試作しているんです。ですので、私たちが本社から食品研究所へ行って、ほかの開発メンバーとちょっとすれ違うと「これ食べてみて!」と呼ばれたりすることもあって。ブランドや担当業務の垣根を越えてお互いのテーマに意見を出し合ったりしています。
長谷 特にこどもがいる社員に試食してもらい、「こども用を出したらどう思いますか?」と常に聞いていました。20、30回じゃきかないくらいです。
ーー唐辛子を抜いてからリスタートし、日々試作の繰り返しだったんですね。
長谷 はい。完全に方向転換して、「麻婆豆腐の定義からは外れちゃうけど、それでも麻婆豆腐だと思っていただけるような味ってなんだろう?」というところを日々研究していました。
ーー大人になると、唐辛子は少量ならさりげないスパイスですが、こどもはすごく敏感に感じるんですね。
長谷 そのあたりのことは、大規模な社外インタビューを実施したときに「市販の麻婆豆腐は辛いから、どうしてもこども向けは自分で作らざるを得ない」という声もあり、やっぱり辛味が大事なんだなと思いました。
浅生 調査は3桁規模の人数に向けて実施しましたが、その結果によって「唐辛子不使用で、家族みんなで食べられるものがいいのでは」という感触を掴み、確信を持って「唐辛子不使用」に進んだ経緯があります。
優しい味わいにしすぎると、結局こどもが食べてくれない
ーー開発とマーケティングの密な連携を感じますね。開発が進む中で、一番苦心したのはどんな点でしたか?
長谷 土手煮から方向転換したあと(笑)、離乳食を想起させるような出汁を意識した味わいをベースに作っていました。塩分もすごく少なくて鶏の出汁が感じられて、にんにくや生姜もそんなに入れず、とことん優しかったんです。でも、ただただ優しさを追求した麻婆豆腐では、結局こどもが食べないんですよね。
どんな味の強度や香りをつければこどもが食べ、かつ親御さんも安心できるのかという点が苦労しましたが、インタビューや試作を重ね、生姜をかなり利かせ、鶏もかなり増やし、インパクトのある味に仕上げました。
浅生 こういった合わせ調味料をわざわざ買って、作ったものを食べてくれないと、作る人は消化しきれない気持ちになってしまいますしね。それなら自分で鶏ガラスープで優しい味のものを作ったほうがいいと思ってしまう。なので、買うだけの価値があり、こどもも食べてくれて、親御さんも食べさせたいと思ってくれるか、この絶妙なところが針の穴のような大きさで……。
長谷 しんどかったですね(笑)。
ーーすごく難しいところを狙っていたんですね。
浅生 そうですね。そもそも「Cook Do」を始めとする合わせ調味料を初めて買うタイミングって、料理を始めたばかりの若年夫婦などが5割を占めるんです。その後、こどもが生まれて、同じ食事を食べるけれどまだ末子年齢が小さいときに「Cook Do」が買われにくくなる時期があるんです。「やはりまだ小さいうちはあまり味の濃すぎるものは避けよう」「どんな調味料や香辛料が入っているか分からない」と。なので、幼少期のこどもを持つ親御さんにアプローチするというのは、初めてに近いチャレンジでした。
長谷 開発しながら、「これ、本当に『Cook Do』の看板を付けてもいいのかな?」という葛藤もありましたね。「Cook Do」の看板をつけるならばもっと本格的な、大人も食べておいしいというイメージがみなさんの中にあると思います。それを維持しながら、お子さまにもおいしく食べていただき親御さんが「やっぱり『Cook Do』だ」と思っていただける。これを維持するのがすごく難しかったです。
浅生 それに、幼少期のこどもを持つ親御さんがこれを食べて「あれ? あんまりかな……?」となってしまったら、その後こどもが育ち盛りに成長したときに、「Cook Do」の回鍋肉などに戻ってこなくなってしまう。このリスクがあり、「Cook Do」ブランドとしての信頼がどうなるのかというチャレンジングな商品でした。
長谷 なので当初は「これ、本当に出していいのかな……」という話はよくしていました。
製品化直前の試食で「おいしくない」の感想! 諦めそうになったことも
ーー「Cook Do」ブランドの足かせになるのではと?
長谷 はい。「『Cook Do』らしさがあまり感じられないものを、本当に出していいのか?」とすごく悩んだ時期があって、諦めそうになったことも何度もありました。
ーーどんなときですか?
長谷 社内で食べてもらったときに「あまりおいしくない」「これだったら自分で作る」といったよくない評価をいただいたあと、「香りをよくしないと手作りと差が出ない」という結果に行きつき、生姜と鶏の香りをいかに膨らませられるかを改良したんです。
その後、それをもって社外のお客さまにも実際に食べていただき評価をいただくタイミングがあったんですが、そこでも評価がいまいちだったんですね。社内で食べた結果を元においしくしたつもりが、まだまだ物足りなかった。だいたいはこのタイミングで「おいしいね」と社外のお客さまから評価をいただき製品化に進むんですが、「この時点でこの結果だったら製品化できない」という話になり、もう1回がんばろう、と。
「待っているお客さまがいるから、どうしてもこの製品は世に出さなきゃいけない。改良して絶対においしくして、お客さまからOKをいただける製品を作ろう」
そんな思いで取り組みました。
ーー熱意が伝わりますね。
長谷 時間もなく、関係各所に頭を下げるべきタイミングも迫っていたんですが、針の穴を通すスケジュールを組んで、もう一度トライしました。そのときに、お客さまからいただいたご意見を改善点として盛り込んで、もう一度お客さまに食べていただいたんです。そこでようやくお客さまにもお子さまにも「おいしい」という評価をいただき、前に進むことができました。当時、その言葉を聞いたときは本当に泣きそうになりましたね。
ーーこの「おいしい」にたどり着くために、どんなことをしたんでしょう。
長谷 出汁を強化しました。しょっぱくないけど味の膨らみがあり、ご飯によく合う味わいの出汁という、もともと「丸鶏だし」など出汁の研究をしている味の素の知見を入れました。
ーー味の素さんならではですね。
浅生 原料を見ていただくと、肉と魚介の出汁、両方が入っているんです。手料理でそういったものを作ろうとすると、なかなかたどり着けないんですよね。絶妙なバランスが本当に難しい。この製品は、優しい味わいだけど弱すぎない、豆板醤がなくても肉と魚介の出汁がしっかりと利いた、ご飯がすごく進む味になりました。
味が決まり製品化へ! 作りやすさのこだわりも
長谷 同時に、作りやすさにもすごくこだわりました。弊社の製品は、ご家庭でひき肉やネギを足していただくフローが多いのですが、私自身、保育園にこどもを預けて会社帰りに引き取って、帰宅してご飯……となったとき、とてもじゃないけど料理に時間をかけられないんですよね。保育園では予想外の洗濯物が出るし、こどもは放っておいたらなにをするかわからないからずっと火を見ていられないし。そんな状況の中で、料理は極力手間抜きでやりたいと日々思っていました。
だからこそ、この製品は簡単なフローにしようと考えていたんです。最後に自分でとろみをつけるような工程はやめて、自分で作るより少量になるかもしれませんがお肉もできる限り最大量は入れよう、と。
ーーひき肉入りはたしかにうれしいです! わざわざスーパーに買いに行かなくて済むものは、共働き家庭でとても重宝します。
長谷 さらに、弊社の昔の製品の中には、「調味料と豆腐と水を15分煮込むととろみがつく」といったものもありましたが、この麻婆豆腐は調味料と豆腐と水を煮込めば、きっちり3分でとろみがつくんです。3分放っておくだけでいいんです。このとろみに関しても、かなり工夫して研究しました。
切って煮込むだけの2ステップで完成する、シンプルな調理工程(「Cook Do」ブランドサイトより引用)
ーー帰宅後からこどもが寝るまでの時間の使い方は、みなさん本当に苦心していると思います。片栗粉を溶いていたらこどもに呼ばれて……という間に片栗粉が沈殿してしまって「また溶かなきゃ!」とか……。この工程がないだけでも、すごく助かります。
長谷 本当におっしゃるとおりで、私自身片栗粉を溶きたくないしネギも入れたくないし、豆腐も切りたくないレベルなんです(笑)。公式な作り方には記載していませんが、豆腐一丁をそのままフライパンにドボンと入れて、フライパンの中で崩してもいいんです。ゆでたほうれん草やブロッコリー加えて完成、くらいの楽な気持ちで使っていただきたいです。
実際に調理。フライパンの中で豆腐をざっくり崩し、きっちり3分でおいしそうなとろみがついて、びっくり!(ライター撮影)
ーーひき肉があらかじめ入っていることで、栄養面でも安心感があります。
長谷 お肉がちゃんと入りつつ、わずか3分でとろみがついてできあがるというところは、製造上の難易度が高く、通常の新製品工場テストの3倍程の回数を行いました。
浅生 弊社の製品はソースだけのものが多く、その場合は工場で安定的に製造しやすいのですが、具材が入るとバラつきが出やすくなり、難しいんですよね。
長谷 同時にテクスチャーも大事なので、調理してご飯の上に盛ったときに染み込みすぎずいい感じにのってくれる、という適度なラインを探りました。
浅生 粘度によっては、工場で作業するときに大変になるんですよね。具入りでとろみも強い製品はお客さま目線では一番いいんですが、製造ラインではハードルが高かったです。
「救われました」手書きのファンレターに涙
ーーさまざまな壁を乗り越えて完成したんですね。完成品について、社内の方はどんな反応でしたか?
長谷 お子さまがいる方にはすごく刺さりました。「新しいね」「こどもにあげたい」「すごくおいしかった」「こどもがすごい勢いで食べた」など言っていただき、とてもうれしく思いました。油を作っている弊社のグループ会社のJ-オイルミルズの方からは、「ラー油とすごく合う。ラー油ひとつで味が本格的になる。全体的な香りの立ち方が絶妙だ」と言っていただき、「家族みんなでおいしく食べられるんだ!」と確信に繋がりましたね。
浅生 そんなふうに、子育て中のご家庭に刺さったことがわかりうれしかったです。特定のターゲットに向けた製品は、みんながみんな反応しなくてもよいので。結果的にたくさんの子育て中のご家庭の方々に買っていただき、スーパーの棚にも幸い並べ続けていただいており、よかったなと思います。
ーー昨年2月に店頭に並び、最初の反響はいかがでしたか?
長谷 最初のころは、目立った反応はなかったんですよ。
浅生 じわじわと、ですよね。
長谷 発売後、SNSを見ていて「これは最高だ」という声を最初にいただいたときは、すごく感動しました。思い描いていたことが具現化でき、ちゃんとお届けできたんだと実感しましたね。
浅生 「Cook Do」は現在28種類あり、1ヶ月に5〜10件ほどファンレターをいただくんですが、売上が高い回鍋肉よりもこの製品へのファンレターが多いんです。特定の方に深く使っていただいていることを、毎月実感します。
ーーきっと「待っていました!」という感じですよね。
浅生 ファンレターは、涙なしでは読めないものもたくさんあります。社員の前で読みあげるとき、本当に途中から涙が出たりします(笑)。
ーーどんなことが書かれているんですか?
浅生 「なかなかこどもがご飯を食べてくれなくて、食べてもすぐに吐き戻しちゃう。地の底まで落ち込むこともある。そんなときに、こどもが生まれる前まで使っていた『Cook Do』のこども用を売場で見つけ、作ってみた。そしたら、いつもは白ごはんをあまり食べないのに、おかわりをした。これを出せばこどもがしっかり食事を食べてくれるから1週間に何度も頼りたいけど、そうするとバランスが悪くなるから制限をしている。これなしでは、今の私たちの家族はなかったかもしれない」といった手書きのファンレターをいただきまして……。今もウルッとしてしまいました(笑)。
味の素の中でも上位のリピート率は「想像以上」
ーーすごい! こどもの食事作りに悩むご家庭の救いになっているのが伝わります!
長谷 そのファンレター、いただきましたねぇ……。私自身もこどものご飯作りに苦しんだ時期があったので、すごく共感しました。育児をしていてすごく辛いとき、なにかに頼ってふと気が楽になることがあると思います。そんなふうに、親御さんがたまたま出会い救われたのが弊社の製品だったというのがすごくうれしくて……。
浅生 スーパーの合わせ調味料売場は熾烈な争いがあり、どんどん新商品が出てくる中で残ることはかなりハードルが高いんです。「Cook Do」の購買層は育ち盛りのお子さまがいる家庭や大人だけの家庭、シニアの家庭で約7割を占めています。この製品のターゲットである、小学校低学年以下のこどもを持つ家庭は、その中でも10%くらいなんです。そうした数字で売り場に残れているということは、特定の層がたくさん買ってくださっている証かなと思います。
浅生 さらに、リピート率は弊社の全体の中でもかなり上位なんです。1回目に購入して感動していただき、何度も手に取っていただける、そんな製品なんだなと思っています。
ーーじわじわ売れていったというのは、そういったリピーター層が続出したからなんですね。棚に残り続けるという現状は、想像していましたか?
浅生 もちろん狙ってはいましたが、購入者属性の尖り具合やリピート率のスコアは想像を超えてきました。TVCMも微々たる量でしたし。本当に売場でパッケージに気づいていただき、じわじわ売れたんだなぁ、と。
長谷 今後も、こどものご飯に悩む親御さんが、なにかに頼るきっかけになればうれしいですね。楽をしておいしく食べていただき、笑顔でベッドに向かっていただければ、それが私たちの一番の喜びです。
浅生 便利なお弁当やレトルトに対して後ろめたさを持つ親御さんもいらっしゃると思いますが、この製品は時短ながら「自分で作った」感もフォローできますしね。
ーー最後に、今度の展開を教えてください。
浅生 この製品を出して改めて、小さなお子さまを持つ家庭の食卓にある課題を解決できる兆しも感じました。今後は既存の八宝菜や酢豚など、比較的やさしい味わいの品種などでも、そういった家庭に向けてできる提案があるのでは思っています。
長谷 多くの方に売れる製品じゃなくても、特定の誰かが「ほしい」と思う、そんなニーズを掘り下げお客さまに共感しながら開発していくことがすごく大事だと思ったので、そういったところを今後も磨いていきたいと思います。
ココがポイント!パパ・ママたちに支持されるヒミツ
Point1:「こども用」がひと目でわかるパッケージ
お茶碗のにっこり笑顔がかわいいパッケージ
これまでの「Cook Do」のラインナップとは一線を画すかわいらしいパッケージで、徹底的に「小さいこどもを持つ家庭向け」を表現しました。
Point2:「手軽だけど手作り」を実感できる味わいと原料
白米に盛って麻婆豆腐丼にすれば、これだけで大満足の食卓に(ライター撮影)
「お惣菜やレトルトは罪悪感がある。けれど、忙しいからできれば作りたくない」という、共働き家庭の料理感を徹底的に汲んだといいます。たしかに、豆腐を入れて3分煮ただけなのに、"ちゃんと作った”という気持ちになります。
Point3:唐辛子・豆板醤不使用で辛さ一切なしで、大人も満足の旨味
辛さがないのに「麻婆豆腐」、味の素の底力を感じざるを得ません。旨味と塩味のバランスがよく、大人はラー油や豆板醤、唐辛子などの辛味をちょい足しするだけで本格的な麻婆豆腐が味わえます。
普段は合わせ調味料系の料理をあまり食べてくれない筆者の小4息子。おそるおそる食卓に並べると、「ほんとに買ったものなの? めちゃくちゃおいしい! もっと食べたい」と驚くほど早く完食。あまりにもせがむので、早々にリピートしました。
まとめ
「小さいこどもを持つ親御さんが、笑顔になれるように」ーーそんな熱い思いで取り組んだのは、同じく小さいこどもを持つ親である2人でした。食のプロフェッショナルでも諦めかけるほど苦心したこども向け麻婆豆腐は、いくつもの壁を乗り越えたからこそ、多くの家庭の心強い救いになっているのかもしれません。
味の素「Cook Do」ひき肉入り麻婆豆腐用 こどもの甘口
https://www.ajinomoto.co.jp/cookdo/lineup/awase_048.html
▼インタビューをダイジェスト動画で見る
https://www.youtube.com/watch?v=5V3tq7FQsSg
(取材・文:有山千春、撮影:松野葉子、取材協力:味の素、編集:マイナビ子育て編集部)
実は損している?
ニュースを読んでポイントが貯まるサービスがあるのを知っていますか?ポイントサイトのECナビでは好きなニュースを読んでポイントを貯めることができるのです。(※ECナビはPeXの姉妹サイトです。)今日読んだニュースが実はお小遣いになるとしたら、ちょっと嬉しいですよね。
ポイントの貯め方はニュースを読む以外にも、アンケート回答や日々のネットショッピングなど多数あるので、好きな貯め方でOK!無料で登録できてすぐに利用できます。貯まったポイントはPeXを通じて現金やAmazonギフトカードなどに交換できます。
運営実績も15年以上!700万人以上の方がポイントを貯めています。毎日好きなニュースを読んでお小遣いを貯めてみませんか?
簡単無料登録はこちらYOUの気持ち聞かせてよ!
いいね | ![]() |
|
---|---|---|
ムカムカ | ![]() |
|
悲しい | ![]() |
|
ふ〜ん | ![]() |
