狭い“2大珍バス乗り場”どうなる? 綱島駅から「市営&臨港バス」新綱島駅に全移転へ
- 乗りものニュース |
商店街の狭隘路を行く綱島駅発着の路線バス。このような地理的要因のため、一風変わったバス乗り場が2か所存在します。高架下のスイッチバック式と、店舗居抜き待合室です。付近で進む再開発で、今後はどうなるのでしょうか。
約半数のバスが新綱島駅発着に
横浜市は2023年11月、東急新横浜線の新綱島駅付近で進める再開発事業のうち、バス乗り場の移設について言及。12月23日(土)始発より、現行で綱島駅(東横線)を発着する一部のバスを、新綱島駅発着にするとしています。
綱島駅は綱島街道を挟み新綱島駅の西およそ150mに位置します。周辺は商店街が形成され、一方通行の細い道が入り組んでいます。そこをバスが通るので、一帯では慢性的な渋滞が発生しています。
綱島駅高架下のバス乗り場(2023年6月、大藤碩哉撮影)。
そのような地理的要因もあり、バス乗り場も一風変わったものです。いわゆる駅前ロータリーのようなものはなく、駅の高架下にバスがバックで入る「スイッチバック式」を採用。道路には誘導員が立ち、交通整理を行っています。全国的にも激減しているスイッチバック式バスターミナルが、ここは現役なのです。
高架下には1~6番の乗り場があり、5番までを東急バスが、6番を横浜市営バスと川崎鶴見臨港バスが発着します。そしてもうひとつ、7番が直線距離で50mほど南にあります。こちらは川崎鶴見臨港バスが発着します。
7番はもはやバス乗り場というよりも角の空き地です。ここにも誘導員が立ち、バスはバックで停車します。しかしよく見ると、店舗を兼ねたすぐ脇の建物に「バスのりば」と書いてあるのです。
1階がいわば居抜き物件として、待合室になっています。もともとあったテナントは中華料理屋でしたが、2020年の閉店後、臨港バスが購入し側面の壁にドアを設置。内部からバス乗り場へ直接行けるようにしたのでした。
横浜市によると、新綱島駅へ移るバス乗り場は現行の5~7番とのこと。つまり横浜市営バスおよび川崎鶴見臨港バスのすべてと、東急バスの「日81」「日92」「日93」系統です。これにより狭隘路を通るバスが減るため、周辺渋滞の緩和が期待されます。
2024年には綱島駅側の再開発も本格始動します。7番乗り場は解体される予定ですが、事業に高架下は含まれていないため、1~4(5・6も)番は残りそうです。横浜市は「スイッチバック式のターミナルを今後どうしていくか、バス事業者などと検討を進める」としています。
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