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鳥居をくぐると“ガチ線路”! 神社の境内を列車が横切る福岡の珍百景、数年で消滅か

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神社の“ど真ん中”を列車が走る

 福岡県の平成筑豊鉄道に、神社の境内を列車が走るという世にも珍しい区間が存在します。鳥居の内側を列車が走行する光景は、なぜ生まれたのでしょうか。現地を訪れてきました。

Large figure1 gallery11崎山八幡神社(鈴木伊玖馬撮影)。

 その珍しいスポットがあるのは、福岡県みやこ町の崎山八幡神社です。平成筑豊鉄道田川線の崎山駅から南西に500メートルほど離れた場所にあります。

 この神社の入口にある一の鳥居と、その奥にある二の鳥居の間には、普通の神社なら石畳の参道が敷かれているところですが、ここには砂利の上に枕木とレールが敷設されています。つまり、神社の境内を線路が横切っているのです。

 特に踏切などもないため、一瞬、廃線跡ではないかと見間違えてしまいます。しかし、筆者(鈴木伊玖馬:乗りもの好きライター)が田川線の時刻表に合わせて待っていると、実際に列車がやってきて鳥居の間を通り抜けていきました。

 この光景は外から見ている人だけでなく、乗客にとっても特別なようです。平成筑豊鉄道が運行する観光列車「ことこと列車」は、この神社内を走行する際にスピードを落とし、乗客に写真撮影の時間を提供していました。

 崎山八幡神社には、第15代天皇の応神天皇や、神功皇后などを祭神として祀っています。もともとは別の場所にありましたが、室町時代に現在の場所へ移され、地元の氏神様として親しまれるようになりました。

 鳥居をくぐり、線路を渡った先には傾斜のきつい階段があります。これを3分ほど登ると、森林に囲まれた厳かな雰囲気の境内に到着します。神主さんは常駐していないようですが、正面の拝殿はきれいに手入れされている様子がうかがえました。

しかし見られるのはあと数年?

 一方、境内を横切る平成筑豊鉄道は、福岡県の直方市、田川市、行橋市を結ぶローカル鉄道です。その前身は、約100年前に地域の炭鉱輸送を担っていた路線でした。しかし1960年代以降、石炭の需要減少とともに炭鉱は閉山。それに合わせて各路線が統合され、1989(平成元)年に現在の形となりました。

 鳥居と列車が織りなす趣深い光景を見せてくれる崎山八幡神社ですが、残念ながらこの光景は数年で見られなくなってしまうかもしれません。

 平成筑豊鉄道は、2028年度末に鉄道事業の運行を終了し、バス路線へ転換する予定を発表しています。計画通りに進めば、この神社の境内を列車が走る光景は過去のものとなってしまいます。

 列車や神社が好きな方は、今のうちにこの珍しい光景を目に焼き付けに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

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