旧ソ連の「ベストセラー戦闘機」欧州で飛行機体ついにゼロに! 最後の運用国では“独立を支えた名機”
- 乗りものニュース |
欧州でMiG-21の定期的な飛行任務が終了。
「ラファール」に置き換わるため飛行機体がゼロに
クロアチア国防省は2024年12月1日、空軍のMiG-21が定期的な警戒飛行の任務を終了したと発表しました。
通常の警戒飛行任務を終えたクロアチア空軍のMiG-21(画像:クロアチア国防省)。
クロアチア空軍は、これまで欧州で唯一MiG-21を常時運用している国でしたが、今回の決定により欧州を通常任務で飛ぶ同機はゼロになりました。MiG-21は、1959年に旧ソビエト連邦で運用が開始された機体で、アジアやアフリカでは未だに現役の機体が数多く飛行しています。
クロアチア空軍には2024年4月からフランス製の戦闘機である「ラファール」が順次納入されており、2024年末までにMiG-21を置き換える準備が進められていました。
新機体の方の数は揃いましたが、「ラファール」はまだ訓練を終えたパイロットの数が揃っていないようで、クロアチアの昼間の防空に関しては、同じ北大西洋条約機構(NATO)加盟国のイタリアとハンガリーの機体が2025年末頃まで担当するそうです。
同空軍にとって、MiG-21はユーゴスラビア連邦からの独立を勝ち取った象徴的な機体でもあります。同国では「祖国戦争」と呼ばれるクロアチア紛争時にユーゴスラビア連邦空軍所属だったクロアチア人パイロット数名が、監視の目をかいくぐりMiG-21ごと脱走することに成功。これがクロアチア空軍の基盤となりました。
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