飛行機の「沖止め」なぜ起きる? ターミナルビルからバス移動 乗客に好都合なことも
- 乗りものニュース |

ターミナルから離れた駐機場「オープンスポット」に飛行機を止めることを通称「沖止め」といいます。なぜ発生するのでしょうか。乗客は、場合によって搭乗橋を使うより都合がよいこともあるようです。
航空会社はどうやって使用スポットを決めるのか
航空業界では、ターミナルから離れた駐機場「オープンスポット」に飛行機を駐機することを「沖止め」と呼ぶことがあります。
空港では、搭乗橋(ボーディングブリッジ)のあるスポット(駐機場)は限られており、すべての飛行機がそこに駐機できるとは限りません。発着数の多い大きな空港でも、ターミナルを拡大し搭乗橋の数を増やすのは費用や用地などの制約もあります。増やしたとしても、常にすべての搭乗橋をフル稼働できるとも限らないので、それらを踏まえ、オープンスポットなどを設置するのが一般的です。
沖止めされているジェットスター・ジャパンのエアバスA320型機(2013年5月、恵 知仁撮影)
どのスポットを使うか決めるのは航空会社ですが、必ずしも利用者の数で決めるわけではないようです。スポットはそれぞれの飛行機のサイズや、その飛行機が次のフライトに出発するまでどれくらい駐機するかなどを考慮し決められます。そのため多くの人が乗る幹線便でも、しばらく次のフライトがない時などは沖止めになることもあります。
運航事業者によっても沖止めの使い方は異なります。LCC(格安航空会社)では搭乗橋使用料を節約するため、空港によっては沖止めを積極的に使う傾向があるほか、政府専用機などの国賓、公賓を乗せたフライトも、保安上の観点から沖止めになることが多いです。
乗客は沖止めのとき、バスで飛行機の近くまで行き、タラップ(階段を搭載した車両)を使って乗るのが一般的です。飛行機を間近に見ながら乗れる一方、たとえば雨が降ると濡れてしまうこともあります。
しかし大きな空港などの場合、沖止めの方が利用者に都合のよいことがあるかもしれません。
歩くとなると広い空港 ビル傍でも橋を使わないことも
たとえば、国内幹線で用いられることが多いボーイング777-200型機の幅は60.9mです。このクラスの飛行機が駐機可能なスポットの場合、隣の飛行機との主翼先端同士の間隔が7.5m以上になるよう国交省が定めており、これに基づいてスポットの幅が決められます。この場合ひとつあたりの幅はおおむね70m程度になり、搭乗橋同士の間隔も同程度になります。
搭乗橋の数があまりに多くなると、検査場から搭乗口まで数百メートルになる場合もあるでしょう。その距離を、乗客は徒歩で移動しなくてはならなくなります。動く歩道などの補助があっても、大きな荷物を抱えていたら一大事です。費用や用地などの面が無視できても、「搭乗橋は多ければ多いほどよい」とはいいきれない理由のひとつです。
こうしたことから、バスで機体のそばまで連れて行ってくれる沖止めのほうが楽なケースもありえる、ということもできるというわけです。
ちなみにターミナル両端の距離を測ると、羽田空港第1ターミナルは800m超、第2ターミナルは1km超。関西空港の第1ターミナルは1.5km超にもなります。
ターミナルが前後方向に大きく広がる関西国際空港。空港内はシャトルが走る(2019年12月、乗りものニュース編集部撮影)。
なお、ターミナルビルのかたわらに駐機していても搭乗橋を使わないケースもあります。成田空港第3ターミナル(LCC専用)などは搭乗橋がなく、利用者はいったん地面に降りたのち徒歩で乗ります。
ターボプロップ機などでは機体サイズの制約上、搭乗橋を使わないケースもあります。飛行機と空港の、搭乗口の高さが大きく異なるような場合、搭乗橋を使うと傾斜が急になってしまうためです。
ちなみに沖止めという言葉は本来、船で使われているものですが、航空業界は船舶業界の影響をうけている要素が多いことから、これが定着したものといわれています。
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