米空軍に4機だけ! 激レア機「空飛ぶWi-Fi」の役割とは? どう見ても民間機じゃん!
- 乗りものニュース |

航空自衛隊のF-35A戦闘やE-2D早期警戒機、KC-46空中給油・輸送機などが初参加した多国間演習「コープノース25」に、米空軍の激レア機が参加していました。一見すると民間機のようですが、かなり重要な役割が付与されている模様です。
あだ名は「空飛ぶWi-Fi」
2025年2月にグアムのアンダーセン空軍基地で実施された日本とアメリカ、オーストラリアの多国間共同演習「コープノース25」。この演習には航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機F-35A「ライトニングII」が参加しただけでなく、アメリカ軍とオーストラリア軍もそれぞれF-35を持ち込んだことで、アジア太平洋地域のF-35が集結しました。
コープノース25演習に参加したアメリカ、日本、オーストラリアのF-35。複数国のF-35が参加したのはコープノースでも初めてのこと(布留川 司撮影)。
ただ、この演習にはF-35だけでなく、航空自衛隊のE-2D早期警戒機やKC-46空中給油・輸送機、オーストラリア空軍のE-7早期警戒管制機など合計60機以上もの軍用機が参加。その中には世界でたった4機しか存在しないアメリカ空軍のレア機の姿もありました。それがE-11Aという機体です。
この機体はボンバルディア社のビジネスジェット機「グローバル・エクスプレス」を改造したもので、一見すると民間機とほとんど変わりません。しかし、その何の変哲もない外見とは裏腹に、この機体は現代の戦場において重要な任務を担っています。
E-11AにはBACN(戦場空中通信ノード)と呼ばれるアメリカ空軍の空中通信中継システムが搭載されており、その任務から、運用するアメリカ空軍はこの機体を「空飛ぶWi-Fi(Wi-Fi in the sky)」と形容しています。パソコンやスマートフォンをネットワークに接続させるWi-Fiの機能がE-11Aの任務と似ているため、そのように説明されています。
ただし、実際のBACNの役割は、Wi-Fiよりもはるかに重要で今後の航空戦にとって不可欠なものなのです。
軍用機のジェネレーション格差を埋めるために
BACNは単なる通信中継器ではありません。互換性のない異なる通信システム間でも、画像、音声、戦術データを変換してやり取りすることが可能な交換システムです。
着陸するE-11Aを下方から見たところ。機体の塗装は全面白で側面の「アメリカ空軍」の文字を見るまでは、これが軍用機だとは思えないだろう(布留川 司撮影)。
たとえば戦闘機に限っても、機体同士で情報共有する「データリンク」と呼ばれる機能を搭載していますが、それが機種ごとに異なります。例えばF-16やF/A-18といった第4世代戦闘機はLink 16を、対して最新のF-35はMADL(発展型多機能データリンク)を搭載しており、これらは直接接続して相互に情報をやり取りすることはできません。パソコンやスマートフォンでいうなら、OSが異なるためにデータやアプリの連携がうまくいかないのと似ています。
BACNは戦闘機だけでなく、地上や海上の異なる兵器間の通信も中継できます。実際、この機器が初めて活躍したのは2005年のアフガニスタンで、NASAの高高度試験機WB-57に搭載されました。通信インフラが乏しく、陸海空のさまざまな部隊が展開しており、BACNのような通信を中継・変換してくれるプラットフォームは打ってつけだったようです。2025年現在はE-11Aの他に、高高度無人機EQ-4Bグローバルホークにも搭載可能で、その他の航空機への搭載も検討されているといいます。
今回の「コープノース25」では日米豪のF-35(A型とB型が参加)の他に、アメリカ空軍のF-16「ファイティングファルコン」とアメリカ海兵隊のF/A-18「ホーネット」も参加していました。これら第4世代戦闘機が新しい第5世代戦闘機のF-35と連携して訓練を行う場合、E-11AのBACNが相互を連携させるために重要な役割を担ったと考えられます。筆者は訓練期間中に基地敷地外から航空機の離発着を見ていましたが、E-11Aは必ず飛行していました。
現在、日本と欧米を中心に新しいF-35の配備が進んでいます。しかし、多くの国ではこれまで運用してきた第4世代戦闘機も平行して運用し続けています。また、現代の戦場は陸海空の異なる領域を横断するマルチドメイン(他領域)作戦が基本となり、異なるプラットフォームが連携して戦うのが当たり前になりつつあります。
今後の戦場の様相を考えると、E-11Aのような存在はますます重要なものになっていくのではないでしょうか。
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