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JR東日本「国産材活用で社員の成長」実感 木が「良い職場」考えるきっかけに

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「木の心地よさを感じられる場」で談笑する、新幹線統括本部「東京新幹線運輸区」社員(JR東日本提供、撮影のためマスクを一時的に外しています)
「木の心地よさを感じられる場」で談笑する、新幹線統括本部「東京新幹線運輸区」社員(JR東日本提供、撮影のためマスクを一時的に外しています)
■連載(最終回)

東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)新幹線統括本部「東京新幹線運輸区」の一角に、国産の無垢材家具を導入し、「木の心地よさを感じられる場」を生み出す様子や、社員の心身や行動、働き方の変化を、J-CASTトレンドが取材・検証し、伝える連載。

22年7月から半年あまりの歩みを、家具提供および搬入・設置を担った西川バウム(埼玉県飯能市)と、デザインアドバイス協力の乃村工藝社(東京都港区)、そしてJR東日本の三社に振り返ってもらった。コミュニケーション機会増や、職場内の環境やルールへの興味・関心の高まりに、ひと役買ったようだ。

「SDGs」へのハードル下がった

実際に無垢材家具に触れ、導入前後の変化を肌身で感じてきたJR東日本「東京新幹線運輸区」。本連載への参画にあたり、大きなレイアウト変更を行なった結果、「想定していたよりも社員からの反応が多く返ってきた」という。誰でも使いやすい・働きやすい職場づくりに意識が向き、「木の香りがする」「なぜレイアウト変更したのか?」「この椅子は固いからこうした方がいい」などの会話が生まれた。

「ポジティブな意見だけでなく、『前の方が良かった』『椅子が固い』などの指摘もありましたが、より良い職場のあり方について議論するきっかけになりました」
無垢材家具が、コミュニケーションのきっかけに(JR東日本提供)
無垢材家具が、コミュニケーションのきっかけに(JR東日本提供)

また、「SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)」に抱く印象にも、変化があったそうだ。

元々、難しそうなイメージを持っていた社員から、本プロジェクトに関わること・広めること自体がSDGsの取り組みの1つだと思うとハードルが下がった」との声が上がったり、「もっと様々なことに職場全体で取り組んでいけたら良い」と考える社員が出てきたりした。

本物の苔を飾った「コケリウム」を、自主的に管理する社員も出てきた(JR東日本提供)
本物の苔を飾った「コケリウム」を、自主的に管理する社員も出てきた(JR東日本提供)

JR東日本は、SDGs達成に向け「地球温暖化防止の取組み(ゼロカーボン・チャレンジ2050)」「資源循環社会の実現に向けた取組み」、「生物多様性の保全」、「地域社会との共生」などに力を入れている。加えて、社員の活躍機会の拡大と、「働きがい・働きやすさ」を向上させる取り組みも、重要項目の一つだとしている。

同社の経営企画部門は、東京新幹線運輸区に「国産の無垢材家具を導入し、『木の心地よさを感じられる場』を生み出す」プロジェクトへの参加が、社員の成長につながったと語る。普段は車掌や運転士として働いている社員が、設置する家具の検討や設置場所の調整などに携わり、「実際に木材家具のもとになる木々の見学に訪れ、国産木材の現状について学んだ」点が、特に有益だったようだ。

半年間使った無垢材家具は西川バウムが引き取り、新たな製品に生まれ変わらせる。縁側デッキは、幼稚園の遊具や、一般家庭のウッドデッキなどになり、棚板はまた棚板として使われたり、一般家庭のテーブルなどに再利用されたりする。

「みかん箱」に見出した答え

西川バウムの浅見有二代表と、乃村工藝社のデザイナー・柳瀬弘典さんを取材した。

浅見代表も、JR東日本 東京新幹線運輸区社員が西川材ショールームを訪れ、共に近隣の山や製材所を視察した出来事を、「無垢材の良さを知ってもらうよい機会となり、非常に価値があった」と受け止めている。

浅見代表「山に生えている木を見て、触れる。それによって、素材がどう育ち、どうやって家具になっているか、『本物』とはどういうものか、納得してもらえたと思います」

それを受け、柳瀬さんは家具搬入時のエピソードを語った。

柳瀬さん「東京新幹線運輸区社員の皆さんは、立ち会うだけでなく、運搬や組み立てまで自分事として行っていましたよね。率先して汗をかいて、皆で作り上げました」
浅見代表「このように、できるだけ参加してもらうのがよいですよね。意外に重いとか、ちょっとザラザラしている、というのは木を持って運ぶとわかりますから」

木ではない素材の表面に木目がプリントされているだけ、あるいは、傷一つなく、きれいすぎる塗装が施されている家具が「昨今は、当たり前になっている」ことを、浅見代表は危惧している。本物の木がどういうものか知らないと、「ささくれが一つあるだけでびっくりして、クレームにつながる」ケースが予想できる。

浅見代表「経年劣化でささくれができても、木の知識があれば、気付いたときに少しやすりをかけて、解決できますね。香りがたちますし、気分転換や会話のきっかけにもなります」
柳瀬さん「今回だとコケリウムもそうでしたね。生き物なので世話が必要で、ある種手間がかかる存在でしたが、皆さん『自分たちでやります』と快く引き受けてくれました」

浅見代表は、伐採した木を柱材に加工し、組み合わせた「はしらベンチ」を、地場である飯能市をはじめ、埼玉県の公園や図書館、市役所幼稚園・保育園に置き、本物の木の色や香り、手触りを体感してもらう試みを行っている。JR東日本、乃村工藝社とのプロジェクトを通じ、「やってきたことは間違っていなかった」と実感できたそうだ。

浅見代表「国産材活用といっても、手法は色々あります。とにかく木材製品をたくさん作って売り、利益を得る......というアプローチでなくてよいのだと確認できました」
柳瀬さん「『オフィス×木質』デザインは、リラックスやコミュニケーション活性化など、ウェルビーイングな状態を作り出すことにつながるのだと手応えがありました。建築基準法に則りつつ、仕事をする際に提案に盛り込んでいきたいです」

最後に、浅見代表は箱を一つ取り出した。かなり年季が入った「みかん箱」だ。幅が不揃いの板を継ぎ合わせ、ビスで打っただけだが、しっかりと形を留めている。<J-CASTトレンド>

みかん箱(西川バウム・浅見代表提供)
みかん箱(西川バウム・浅見代表提供)
浅見代表「木の個性を生かしつつ、無駄なく組み合わせて使っています。しかもずいぶん昔に作られたのに、長持ちしています。我々は、こういう物を提供するのがよいと思うんです」

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