単に派手なだけじゃなかった バブルが生んだ「ボディコン」の残した大いなる遺産とは
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太いベルトでウエストを絞め、スカートはタイト
1980年代のバブル時代。東京の風景として思い出すのは、華やかな夜景とボディコンファッション(以下、ボディコン)に身を包んだ女性たちではないでしょうか。
ボディコンーー女性特有の身体の線を強調したファッションが登場したのは、1986(昭和61)年の春ごろから。ブームとなってからはそのセクシーさが売りとなりましたが、当初は「お嬢さまファッション」の延長として現れたものでした。

当時流行のお嬢さまファッションは、ルーズウエストとロングスカートが基本。しかしボディコンは真逆で、太いベルトでウエストを絞め、スカートはタイトで膝丈が基本。そんなファッションが、流行に敏感な当時の女性たちに受け入れられたのでした。
「ジュンコ・シマダ」や「ピンキー・アンド・ダイアン」など、さまざまなファッションブランドからボディコンが登場しました。とりわけ、赤や緑を使ったジュンコ・シマダのカラフルなファッションはその代名詞となりました。
結果、「朝シャン」を生んだ
そんなボディコンの流行は、日常生活を変えました。ひとつは「朝シャン」です。

近年の住宅の洗面台は蛇口部分がシャワーで、腰をかがめて髪の毛を洗えるようになっており、もはや当たり前の光景です。このスタイルが一般化したのは、ボディコンの流行が関係しています。
「ワンレン・ボディコン」という言葉もあったようにボディコンには、垂らした髪先を同じ長さに切りそろえたワンレングス(ワンレン)のロングヘアが必須です。そのため、髪を細かく手入れしてセットするには、朝のシャンプーが欠かせなかったのです。
補整下着も大人気
朝シャンは、朝に髪の毛を洗いオシャレに振る舞えることに加え、清潔感も増すことで広い世代に普及していきました。とりわけ、まだボディコンに身を包むには早かったティーンエージャーの少女たちも、これをまねるようになっていきました。
このブームを見て資生堂は、朝のシャンプーに適した「モーニングフレッシュ」を発売。なお「朝シャン」は、女優の斉藤由貴が出演するCMで使われた「朝のシャンプー」という言葉から生まれたもので、1987(昭和62)年の新語・流行語大賞に選ばれました。
もうひとつのボディコンの遺産は、補整下着です。最初期に登場したのは、イタリア製のストッキング「ジェンティルドンナ」です。これは今でも市販されている、締め付けることで血行をよくして、足のむくみを解消するサポートストッキングですが、「はくだけで足が細く見える」として大流行しました。

当時1足1万5000円したにも拘わらず飛ぶように売れ、これを期に身体の線を美しく見せるための下着は進化していったのです。
「ダイエット本ブーム」という副次効果
さらにボディコンから派生して生まれたものに、ダイエット本ブームがあります。健康器具だけに頼っても理想の体形を維持できないと思われていたのか、これらの本はとても需要がありました。当時のダイエット本で説得力を持っていたのは、芸能人が書いたものです。
タレント・マッハ文朱の『マッハのハトムギ美人になろうよ – やせる + 美肌』(1985年。主婦の友社)、うつみ宮土理の『ヤセたいところがすぐヤセる うつみ宮土理のカチンカチン体操』(1986年。扶桑社)などが話題となりましたが、中でも大ヒットしたのは、川津祐介の『こんなにヤセていいかしら』(1988年。青春出版社)です。

骨盤ダイエットのはしりであるこの本は「1回30秒だけで1日1キロ落ちる」という副題もあってか、飛ぶように売れました。加えて、ダイエット志向の高まりから食品カロリーに注目が集まり、メニューにカロリーを表示する飲食店が見られるようになったのも、この頃からです。
意外と短かったブーム
ボディコンは現代まで、女性のセクシーなアイコンとなっていることもあり、世の中を何年間も席巻したというイメージを持たれています。
ところが、実際のブームは短いものでした。ブームが最高潮に達したのは1988(昭和63)年の夏。この夏には半袖スーツでウエストをシェイプしたものが出回り、ボディコンに目新しさが失われました。
そこでよりセクシーさが追求されたのか、差別化を目指す女性たちは超ミニで肩や背中も露出した「街を歩く水着」のようなスタイルを取り入れるようになったのです。
しかし、ブームが熱くなりすぎたゆえに退潮もはやく、その年の秋には一転して身体の線を出さないタイプの服が女性に流行し始めました。
なんやかんやでボディコン強し
しかし、女性ファッション雑誌『non-no』(1989年8月20日号)には「大学生にモテるセクシー」として、依然としてボディコンがトップであることが記されています。
「ボディコンとかってもう古いのかなあ、と思うけど……実際、着ているのを見ると、やっぱりいいよなあ、と思っちゃいます」
なんやかんやでボディコン強し――といったところでしょうか。

知的さを前面に押し出したパンツスタイルに対して、より男性ウケしたボディコンは容易に廃れず、命脈を保っていったというわけです。
つまり、当時は「人に見られること」にためらいのない女性が多かったということ。当時は、男女ともに気力に満ちて生きていたのです。
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