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「超静かなタイヤ」構造も超複雑!? “見たことない溝”に“不思議な突起” 初の「EVマーク」入りダンロップ試乗

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  • 乗りものニュース
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エンジン車よりもはるかに静粛性の高いEVの普及に呼応して、「EV」マークを付けたタイヤも増えています。ダンロップで初めてEVマークを刻印した新商品は、形も溝も内部構造までも、従来タイヤとは大きく異なっています。

「もっと静かにならないか」タイヤの形がまず違う!

「EV専用」もしくはそれに類するマークが刻印されたタイヤがジワジワと増えています。このたびダンロップもEV専用ではないものの、初めて「EV」マークを刻印した新商品を発表。従来のタイヤとは大きく異なる特徴を持っていました。

Large figure1 gallery13SPORT MAXX LUXを履いたメルセデス・ベンツGLC

※ ※ ※

 これまでタイヤの性能として、「静粛性」と「操縦安定性」を高い次元で両立することは難しいとされてきました。しかし昨今の電動化の波によってエンジン音はどんどん抑えられ、遮音材などの進化によって室内の静粛性もアップしています。

 そのため従来ならスポーティな走りを求める人は多少のロードノイズ、タイヤのパターンノイズなどには目をつむるのが当然という風潮でしたが、それが「もう少し静かにならないものか」とさらなる静粛性を求める風潮へと変化しています。エンジンを積まない100%ピュアEVならなおさらのことです。しかもBEVは大容量のバッテリーを搭載するため、ガソリン車やハイブリッド車に比べて車両重量も大幅に増加することが多く、それはタイヤにとってさらに過酷な条件となってしまいます。

 そんな中、スポーツタイヤとして長い歴史と実績を誇るダンロップの最高峰ブランド「SPORT MAXX」の新モデルとして「SPORT MAXX LUX」が誕生しました。

 高い「静粛性」と「乗り心地」を実現しながら、ハイレベルな操縦安定性とハンドリング性能を持たせるという、難易度の高い要求にトライしたタイヤです。輸入SUVやセダンといったプレミアムカーの走りの進化と、多様化するユーザーの要望に応えようと、住友ゴム工業の開発者たちが挑んだチャレンジでもあったといいます。

 相反する性能を両立させるために、大きく4つの技術が重要な役割を果たしています。

 一つは、「マックス・ドライバビリティ・テクノロジー」という、タイヤの接地面積を拡大し、接地面すべてを活用して常に路面を捉える技術です。

 通常、タイヤは路面に接する部分が全体的にやや丸みを帯びていますが、グリップ状況を可視化してみると、一部に有効にグリップしていない部分があることがわかりました。そこで、SPORT MAXXに共通する新プロファイルを採用し、接地面の丸みをなくしてフラットな形状にすることで、接地面全体が効率的にグリップするようにしています。

溝が複雑 溝の中も複雑!?

 接地面が丸みを帯びているタイヤでは、たとえば右カーブ時に接地面の左上の一部分が有効にグリップしておらず、そこが逆ねじれを起こしたり、ねじれ戻しが起こったりしており――それを抑制しようとするとサイドを固めるしか方法がなかったとのこと。

Large figure2 gallery14SPORT MAXXシリーズの一つにラインアップされたSPORT MAXX(まるも亜希子撮影)

 するとゴツゴツした乗り心地になってしまうのですが、接地面をフラット形状にして全体が効率的にグリップするようになったことで、ねじれ戻しもなく無駄なノイズを出すこともなく、しなやかな乗り心地とハンドリング性能を両立することができたのです。

 この技術進化には、データ収集および解析の技術が飛躍的に向上したことも関係しているそう。データ解析の結果が短い時間で得られるようになったことで、こうしたグリップ状況の可視化もしやすくなったといいます。

 続いて、ノイズ低減には最新の3つの技術が搭載されました。特徴的なのは、すべてのノイズを消すのではなく、目立つ音(周波数)に注目してピンポイントでそれらに効く技術となっている点です。

 まず一つはパターンノイズに効く「シームレスグルーブ」。トレッド面全体で、主溝に対して斜めに細かな溝が刻まれています。これは、ブロックと溝が交互に接地することで起こる周期的な音に注目し、ブロックと溝が途切れる部分のないようなパターンを採用することで、周期的な音の発生を低減しています。

 次に、もう少し低い周波数のパターンノイズに効果的な「デュアルスロープ」という技術。主溝のなかにスリップサインとは別の突起部があり、なだらかなスロープを形成しています。これは、筒の中を空気がストレートに流れて振動することで出る音を、空気の流れを乱すことで音圧を下げるイメージで、タイヤの主溝内部にスロープを配置し、主溝内を通る空気の振動を阻害してノイズを低減しています。

 そして、車内に最も高い周波数で響いてくるロードノイズに対しては「サイレントコア」という技術を搭載。これは住友ゴム工業が発明した特殊吸音スポンジで、タイヤ内部の空気振動を吸収することでノイズを低減させるものです。

 サイレントコアがないタイヤは、路面の突起を乗り越した時のタイヤ内部の圧力に大きな偏りが出るのに対し、サイレントコア搭載のタイヤは空気の振動を効果的に抑制。SPORT MAXX LUXではスポンジを最適形状に専用設計し、容積を増やすことで吸音性を高めています。

いざ試乗! 「なんというビシっと感」

 こうした最新技術によって実現したSPORT MAXX LUXの乗り味を、今回は2台のメルセデス・ベンツで一般道にて試すことができました。まずはじめは、ミドルサイズSUVのGLC。タイヤサイズは235/60R18です。

Large figure3 gallery15試乗車のひとつはEクラスセダンだった(まるも亜希子撮影)

 駐車場から車道へ出る低速時から接地感に落ち着きがあり、段差を越えてまったくドタバタせず期待が高まります。速度を上げていくと、しっかりとした接地感も加わり直進安定性の高さを感じました。確かに、車内にはエンジン音が響くだけでタイヤからの不快な音はよく抑えられています。

 高速道路に入ると、際立つのは追い越し加速の際の蹴り出しの良さや、車線変更の際のふらつかないビシッとしたグリップ感。それでいて、まったくゴツゴツとした当たりがなく、継ぎ目を乗り越えてもイヤな音がしない快適な乗り心地に感心しました。

 次に、Eクラスセダンに乗り換えます。タイヤサイズは245/45R18です。

 こちらはさらに上質な接地感と、遅れがなく思い通りに操れる走りに感心。もちろん、まったく音がしないというわけではないのですが、確かにタイヤからの耳障りな音がしないというだけで、無意識のうちに積もっていく疲労感などに差が出てくると思います。

 今回はSPORT MAXX LUX単独での試乗なので、ほかのSPORT MAXXシリーズとの違いがお伝えできないのがもどかしいところではありますが、「静かな車内で運転に没入できる時間」を提供するという、進化したプレミアムコンフォートタイヤを実感することができました。

で、「EV」タイヤって何なの?

 そしてこのSPORT MAXX LUXは、ダンロップとして初めて「EVタイヤ」の刻印が入ったこともトピックです。

 これはダンロップ独自にEVタイヤの必要要件を定義し、その基準をクリアした商品に付与される刻印。その基準というのは非公開だそうですが、EVの特徴として「バッテリー寿命」「高過重」「低騒音」「高トルク」の4つを挙げており、それぞれタイヤへの要求性能を「転がり抵抗」「耐荷重、耐摩耗」「静粛性」「耐摩耗、ウエット制動」と定義しています。従来のダンロップのEV専用タイヤである「e-SPORT MAXX」「e-ZIEX」で培ったノウハウも活かしながら、今回初刻印となりました。

 EVタイヤの基準をクリアするタイヤは今後も拡充していくとのことですが、EV専用とするのではなく幅広い車種、サイズに対応しながら拡充していく方針だといいます。

 その理由としては、目指す性能は(EV以外も)同じであり、静粛性や乗り心地と走行性能の両立は、今後もプレミアムタイヤに求められる性能であることが挙げられるとのこと。どんどん静かになるクルマと、それに応えるノイズ低減技術はまだまだ進化を遂げそうです。

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