自分にとっての「ワクワク」を大事に。希少・難治性疾患とともに生きる方々に向けたメイクアップ講座が開催
- マイナビウーマン |

心がときめくメイクは、自分自身を笑顔にできる、すてきなツール。でも、時には病気や治療の影響で、メイクをすること自体が難しくなることもあります。
2025年10月4日実施された市民公開講座「外見と心を整える、やさしいメイクの時間」では、希少・難治性疾患とともに生きる方々を対象に「手」を使った簡単にできるメイクをメイク講師・メイクアップアーティストの黒沢かんなさんが紹介。「これならできるかも!」と、前向きな気持ちになるようなかわいいメイクを教えてくれました。
筋力低下やステロイド薬の副作用も。「重症筋無力症」とは
医薬品事業を展開するユーシービージャパンが主催し、オンラインと鎌倉の会場で実施された「外見と心を整える、やさしいメイクの時間」。講演は二部構成で、第一部では地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立神経病院 脳神経内科 部長の蕨陽子先生が「疾患と共に自分らしく生きる」をテーマに登壇しました。
蕨先生が最初にお話したのは「重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)」について。日本の推定患者数は29,210人で、年々増加傾向となっているそうです。現在、重症筋無力症の基本的な治療法はステロイド薬の服用です。
蕨先生「重症筋無力症は、神経から筋肉に指令が伝わりにくくなる病気です。症状は大きく①命に関わるほどの症状②命には関わらないが、生活の質(QOL)を損なう症状③ステロイド薬の副作用による症状の3つです」
②命には関わらないが、生活の質(QOL)を損なう症状の例として挙げられたのは、「まぶたが下がり、開きにくくなる(眼瞼下垂)」「物が二重に見える(複視)」「腕が上がらない(筋力低下、脱力)」など。お話を伺い、筆者も重症筋無力症の方はメイクをする時にも、細かな作業はハードルが高いということを知ることができました。
蕨先生「③ステロイド薬の副作用による症状はさまざまな症状があり、顔が丸くなるムーンフェイスや骨粗しょう症など、女性にとって気になる副作用も含まれています。このような症状をお持ちである重症筋無力症の患者さんたちの実に49%が、社会的積極性が低下していると感じると回答されています。そこで、優しいメイクで外見と心を整え、疾患とともに自分らしく生きることを考えてみませんか。というのが本日のセミナーのテーマとなっています」
手を使って、無理なく、かわいく。悩みカバー&美しさを引き出すメイク術
第二部ではメイク講師・メイクアップアーティスト黒沢かんなさんが、「“手”で整う、美しさと心。やさしいメイク術~道具を使わない疲れないハンドメイク~」をテーマに登壇。ほとんど道具を使わず、ベースメイク→ハイライト&シェーディング→アイメイク→チークを手で仕上げる方法を教えてくれました。
まず、黒沢さんが教えてくれたのはハンドメイクのコツ。サランラップ1枚分とも言われるほど私たちの皮膚は薄く、圧は「小鳥タッチ」で最大限に優しく、基本は強く押したり伸ばしたりするのではなく「トントン」「スーッ」「くるくる」という動きが大切だそうです。
黒沢さん「人差し指は力が入りやすので、中指と薬指メインに使っていただくと比較的摩擦を抑えられます」
「ベースメイク」は、ファンデーションではなく「コントロールカラー」を使って薄づきなのにきれいに仕上がるプロの技を紹介。モデルさんを例に、頬の赤みには「イエロー」のカラー下地、青クマには「オレンジ」のリキッドコンシーラーなどを使う方法を教えてくれました。
黒沢さん「メイクアップアーティストはファンデーションで厚塗りをするのではなくて、コントロールカラーを巧みに使って、補色効果できれいなメイクに仕上げます。ステロイドを内服されると肌に赤みが出やすくなることもあると思うので、肌が明るめの方は赤みがあるところにだけイエローのカラー下地を、肌が暗めな方はオレンジのカラー下地を使うのがおすすめです」
「ハイライト&シェーディング」のコツは、透明感を引き出す「パープル」のカラー下地を頬の美肌ゾーンといわれる逆三角形などにハイライトとしてプラスして、シェーディングはスティック型で頬のシャープに見せたい部分にしっかりと。ふっくらした顔をシャープにみせたい時はシェーディングばかりに気を取られがちですが、ハイライトで「膨らましたいところを、膨らませる」ことも立体感のあるメイクに大切だそうです。
「アイメイク」でテンションが上がるものといえば、ラメのアイシャドウですよね。黒沢さんによると大粒のラメは目が重たく見えてしまいがちなので、繊細なパールを選ぶと、上品な輝く目もとに!
黒沢さん「ラメの入れる位置は、黒目の上に縦でスライドするように塗っていただくだけで、目開けた時にちょっとキラッとして見えます」
「チーク」のコツは、ニコっと笑ったときの頬の高い位置に丸くつけるとかわいらしい印象に、斜めに引き上げるように塗るとスッキリした印象に。その両方を掛け合わせると、かわいらしく、スッキリとした顔に仕上がるそうです。これですべてのメイクが完了! ナチュラルに悩みやカバーする方法や小顔に見えるテクニックは、筆者も「マネしたい」と思いました。
講座の最後には、「メイクの理論を知ることも大切ですが、“自分が何から始めたら気分が上がるか”を理解することもメイクでは大事です。上手にメイクすることよりも、好きな色をまず塗って、ワクワクするという気持ちをみなさんに体験してほしいです」というメッセージを参加者に伝えてくれた黒沢さん。さまざまなカラーのリップを試してもよし、キラキラのラメをまぶたに塗ってみてもよし。自分の「好き」を、見つけられるとうれしくなりますね。
外に出る後押しをしてくれる、自分に似合うメイク。市民公開講座「外見と心を整える、やさしいメイクの時間」では、「私ももっとかわいくなれるかも」と思えるような、ヒントを参加者に届けてくれました。まずは一つ、気になるコスメを買ってみるーーそれだけでも、きっと大きな一歩になるはずです。
(取材・文:小浜みゆ)
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