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北関東3県の幹線国道「県内最後の2車線区間」解消へ 拡幅+バイパスで12.5km 田園地帯で「もう一つのバイパス」と立体交差

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国道50号“県内最後の1車線区間”解消へ

 群馬県で国道50号のバイパス「前橋笠懸道路」の整備が本格化しています。

Large figure1 gallery15「国道50号」の片側1車線区間は交通量が多いだけでなく、大型トラックも行き交う主要物流ルートとなっている(植村祐介撮影)

 群馬・栃木・茨城3県を東西に結ぶ国道50号は、沿線周辺への工業団地の集積、さらに南北に走る他のバイパスの整備が進んだことによる流入交通で、交通量が増大しています。栃木県内では「岩舟小山バイパス」「佐野バイパス」など、高規格のバイパスが整備され、全線にわたり4車線(片側2車線)以上が実現しました。

 しかし群馬県内では、並行する「北関東自動車道」と相互に補完する関係となっているものの、一部だけ残る2車線の区間で渋滞による流速の低下が課題となっています。この課題への対策のため、事業が進んでいるのが「前橋笠懸道路」12.5kmです。

 国道50号は、前橋市中心部から4車線で東に進み、「今井町」交差点で国道17号バイパス「上武道路」と立体交差しますが、その先の「総合運動公園入口」交差点手前で車線が絞られ、以東は2車線となります。そしてほぼ直線のままみどり市に入り、笠懸町鹿の「笠懸小学校」交差点の先で4車線が復活します。

 前橋笠懸道路は、この2車線区間の途中にある伊勢崎市赤堀今井町の「赤堀今井町(西)」交差点手前までを4車線に拡幅、そこから現道と分かれる4車線のバイパスを新設する事業です。

 このバイパスが完成すれば、国道50号の流速改善に役立つほか、2車線区間で頻発する追突事故の減少にも効果を発揮すると見込まれています。

 都市計画決定は2007年ですが、民主党政権下での公共事業凍結、その後の見直しなどを経て、用地買収の開始は2014年度、工事着手は2018年度までずれ込みました。2026年度は引き続き用地買収、橋梁工事などが進められています。

 この前橋笠懸道路のバイパス部の現況、および前橋笠懸道路に接続し北関東道「太田藪塚IC」とを結ぶ南北軸となる「渡良瀬幹線道路」の現況について、2026年7月、現地で確認してきました。

田園地帯に「立体」が…!

 バイパス部の起点となる赤堀今井町(西)交差点から前橋市方面の現道は典型的な地方部の2車線国道で、ロードサイドには外食店や事業所が建ち並びます。バイパスはこの交差点からいったん北東方向に進み、弧を描く形で東向きに進路を変えます。

 赤堀今井町(西)交差点の北東角には工事を知らせる看板が立ち、その向こうには用地買収が済んだ部分に土盛りが行われています。計画では、同交差点の北西角にあるチューニングショップの駐車場の一部が削られ、国道50号現道との合流地点になるようです。

 さらに東、西久保町内の道路予定地まで進むと、田園地帯のなかに立体交差の下部構造が立ち上がっていることが確認できます。このあたりは南北に細い道が何本も走っていますが、その多くを立体交差で越えていくのでしょう。

もう一つの重要道路「渡良瀬幹線」と交差

 そしてこのバイパス区間で大きな交通結節点となるのが、国道50号現道と再合流する手前の「渡良瀬幹線道路」との交点です。

Large figure2 gallery16「前橋笠懸道路」の土盛り部分。「渡良瀬幹線道路」との交差は計画見直しで、当初の平面交差から立体へと変更になった(植村祐介撮影)

 渡良瀬幹線道路は、太田市、桐生市、みどり市を南北に貫く広域幹線道路で、現在は北関東道の「太田藪塚IC」から笠懸町鹿まで、4車線で開通しています。また2026年度はさらに北の区間への延伸を目指し、事業化の手続きが進められています。

 大間々町や新里町から桐生市、太田市方面への移動は、現在「国道122号」に頼っていますが、国道122号は桐生市市街地で2車線の区間があり、さらに右左折を繰り返す線形です。

 前橋笠懸道路は、この渡良瀬幹線道路の現在整備済みの区間の最北端と立体交差で接続しますが、渡良瀬幹線道路のここから北方向への整備が進めば、国道122号から渡良瀬幹線道路への交通転換が進み、地域全体の交通流がスムーズになるとともに、桐生市市街地の交通環境の改善に資することになるでしょう。

 前橋笠懸道路の整備予定区間の最東端となる笠懸小学校交差点は、国道50号と「群馬県道352号」が交差する三叉路で、国道50号はここから東の「桐生バイパス」の4車線が2車線に絞られるため、時間帯によっては渋滞が発生する地点です。また県道352号は青信号の時間が短く、こちらも国道50号への流入に時間を要します。

 前橋笠懸道路は西からそのままほぼ直線で桐生バイパスにつながる予定で、開通後は交差点周辺の渋滞が大きく緩和されるはずです。

 なお整備を担当する国交省高崎河川国道事務所は、前橋笠懸道路の開通時期については明らかにしていません。ただ現段階で用地買収と並行して埋蔵文化財調査が行われていることから、開通までにはまだしばらくの時間がかかるものと思われます。

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