アクセス手段ゼロ「行けない大阪」で進む巨大工事 どうやったら見られる? 少し前までバスあったのにナゼ…?
- 乗りものニュース |
大阪・関西万博の開催に向けて、会場となる大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)では会場工事が佳境を迎えています。しかし、今は夢洲への公共交通機関は“ゼロ”の状態。それでも、バスで「今だけ」の景色を見に行ってみました。
「夢洲にバスはありません」会場に近づくための2ルート
2025年4月に予定される大阪・関西万博の開催に向けて、会場となる大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)では会場工事が佳境を迎えています。開幕前に公共交通機関を使って会場工事の見学をするには、どんなルートがあるのでしょうか。
大阪シティバスに導入されているEVバス。フロントのデザインは国産バスよりもガチッとしたスタイル(水野二千翔撮影)
公共交通機関で夢洲に直接乗り入れられると会場の間近まで迫れてベストですが、2024年11月現在、残念ながらアクセス方法はありません。
万博開催に合わせて大阪メトロ中央線が夢洲まで延伸されるものの、今はまだ海を隔てて南東にあるコスモスクエア駅が終点です。公共交通機関で最も会場に近づけるのは、夢洲の北側にある人工島・舞洲(まいしま)までです。夢洲とは橋でつながっているものの、徒歩でもアクセスできません。
以前はコスモスクエア駅から夢洲へ北港観光バスが3系統「コスモドリームライン」、4系統「コスモ夢洲便」を運行していましたが、2024年8月1日に廃止。会場工事の関連車両の往来が激しくなり、需要も少なかったため、運行が取りやめとなりました。
夢洲には上陸できませんが、バスで行ける舞洲の舞洲緑地からは、対岸で行われている会場工事をしっかりと眺めることができます。
舞洲緑地へのアクセス方法は「西九条から大阪シティバス81系統」または「JR桜島駅前から北港観光バス2系統舞洲アクティブバス」の2ルート。実際に乗って会場工事を見学しに行ってみました。
本数少なめの81系統
取材に出かけたのは残暑が残るころ。まずは大阪シティバス81系統をチェックします。西九条の停留所はJR・阪神各線の西九条駅北西、西九条交差点付近に設置されています。取材日は休日ダイヤで、8時~19時の運行時間帯のうち、8、9、11、14、15、16時台は1時間に2本、それ以外は1時間に1本が設定されています。あまり本数が多くないので、事前に時間を調べてから計画的に出かけるようにしましょう。筆者は10時台唯一の便に乗車しました。
停留所にやってきたのは大阪・関西万博開催に合わせて導入が進められている中国Wisdom(FuJian)motor製のEVバス。2024年4月の時点で5台が運行しており、開催までに174台が導入される予定です。
走り出しはエンジンタイプのバスと比較すると圧倒的に静か。モーターがウィーンと唸る音がわずかに響くだけで、車内アナウンスをはっきりと聞き取れました。また、中扉の挙動が特徴的で、観光バスタイプで見られるプラグドアのように、一度車体の外へドアが飛び出してから開くスタイルでした。国産車両は開扉時にブザー音が鳴りますが、この車両は「ピーピー」と警告音が鳴って注意を促す点も印象に残っています。
西九条停留所を出発する際に座席が埋まり、その後の停留所でも細かく乗客を拾って車内は立席も出るほどになりました。スポーツウェアに身を包み、道具を入れたバッグを持つ人たちが目につきます。終点の舞洲にはスポーツ大会を行う施設があり、参加者が多く乗車している様子でした。
出発したバスは、四貫島大通から千鳥橋交差点で北港通に入り西進。道は空いており順調に走行します。やがて舞洲の入口となる此花(このはな)大橋を渡ります。舞洲や大阪南港方面の眺望がひらけ、見晴らしは抜群です。
舞洲に入ると奇抜な形状をしたごみ焼却場「大阪広域環境施設組合 舞洲工場」が見え、外国人の乗客から「あれはなんだ?」という言葉が飛び出しました。
スポーツセンターがあるアミティ舞洲停留所で多くの乗客が下車し、終点の舞洲スポーツアイランド停留所で下車したのは、筆者以外に数名。バスは停留所付近にある転回地に引き上げました。終点から会場工事が眺められる舞洲緑地までは徒歩で10分ほどですが、81系統の舞洲緑地前停留所で下車すれば歩く距離が少し減ります。
会場工事の現場にはクレーンが林立
舞洲緑地のなかには小高い丘のようになっているポイントがあり、ここから会場工事の様子が見渡せました。何かと話題の木製の大屋根(リング)は構造を支える木の骨組みの様子がしっかり見え、大型クレーンが林立する姿からは、大規模な工事が行われていることを感じさせます。ドローン・空飛ぶクルマを専門とする「エアリアル・ウェイライター」を自称する筆者としては、工事の進捗を管理するドローンが飛行する様子も確認したかったのですが、残念ながら見つけられませんでした。
会場工事の見学を終え、帰りは舞洲緑地前停留所から北港観光バスの2系統「舞洲アクティブバス」を利用しました。乗り込んだバスは、これから向かうJR桜島駅とは反対の方向に進むので、どんなルートを通るのかと思っていると、ほどなくして先ほど大阪シティバスが引き上げた転回場に進入。なんとここで乗客を乗せたまま方向転換して、JR桜島駅方面に走り出しました。
左手にプロ野球オリックス・バファローズの寮「青濤館」を見てから到着した「おおきにアリーナ舞洲南停留所」では、ぎゅうぎゅう詰めの満員に。隣の乗客に尋ねると、高校野球の秋季大会が開催されていて、強豪・大阪桐蔭高校の試合が行われていたとのこと。舞洲が大阪のスポーツの中心地であるとよくわかりました。行きと同じように此花大橋を渡り、桜島駅には約20分で到着します。
81系統とは異なり、2系統舞洲アクティブバスは平日・休日ともに毎時3本程度が設定されています。桜島駅を発着するJRゆめ咲線の本数も日中なら毎時4本以上はあるので、気が向いたときにふらっと出かけてみたいと思ったなら、こちらのほうが利用しやすいでしょう。
2025年4月の万博開幕に先駆け、1月19日には、大阪メトロ中央線のコスモスクエア―夢洲間が延伸開業し、夢洲へ再び公共交通機関が乗り入れます。 筆者は夢洲へのアクセスを担っていった北港観光バス3系統「コスモドリームライン」廃止前の2023年11月に同系統へ乗車しましたが、車窓越しの眼前に会場工事が見られ、どんな会場になるのだろうと胸を躍らせたことをよく覚えています。開催に賛否両論の大阪・関西万博ですが、盛況を期待したいものです。
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