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なぜ“肛門”がかゆくなるの? がん&感染症の可能性? 消化器病専門医が教える原因&改善法

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肛門がかゆくなる原因は?
肛門がかゆくなる原因は?

 汗をかいたときやお尻が蒸れたときなどに、肛門やその周辺がかゆくなることがあります。なぜ肛門にかゆみが生じるのでしょうか。かゆみが続く場合、何らかの病気の可能性はあるのでしょうか。あさひの森内科消化器クリニック(愛知県尾張旭市)院長で、消化器病専門医の福田頌子さんに聞きました。

「肛門の洗い過ぎ」が原因の可能性

Q.肛門やその周辺がかゆくなるのは、なぜなのでしょうか。

福田さん「肛門がかゆくなる主な原因は、『肛門の洗い過ぎ』『感染症や性病』『下着や生理用品による蒸れやこすれ』です。順番に説明します」

(1)肛門の洗い過ぎ
特に近年、“肛門の洗い過ぎ”が原因で『温水洗浄便座症候群』と呼ばれる肛門の皮膚炎にかかる人が増えています。これは肛門のかゆみだけでなく、『ベタベタする』『モゾモゾする』『ピリピリする』『ヒリヒリする』など、さまざまな症状を引き起こします。

そもそも肛門を洗い過ぎると、皮膚を傷つけて切れ痔が生じたり、肛門のバリアー機能である『皮脂膜』が剥がれ落ちたりします。皮脂がなくなることで肛門が乾燥するため、かゆみを引き起こすほか、乾燥によって皮脂の分泌が促され、肛門のべたつきの原因にもなってしまいます。

すると、不快に感じるようになり、肛門を洗う回数が増える傾向にありますが、肛門がべたついているため、トイレットペーパーの使用時にくっついてしまい、さらなるかゆみや炎症の原因になるという悪循環を引き起こしてしまいます。

このほか、温水洗浄便座だけではなく、せっけんやボディーソープで肛門を洗い過ぎることや、おしりふきやウエットティッシュで肛門を拭くこともかゆみの原因となります。

(2)感染症や性病
肛門の洗い過ぎで皮脂が失われ、バリアー機能が低下することで、細菌やウイルスが簡単に侵入してしまい、肛門の感染症や性病を引き起こすケースも見られます。温水洗浄便座が発達するようになってから、肛門の性感染症が増えているという報告もあります。

(3)下着や生理用品による蒸れやこすれ
生理用ナプキンやおりものシート、通気性の悪い下着による肛門の蒸れのほか、T型の下着が肛門にこすれることもかゆみの原因となります。普段からこれらの物を使用している場合は、注意が必要です。

また、運動後に汗をかいたり、下着が蒸れたりするのもかゆみの原因となります。日頃から運動をしていて、肛門のかゆみで悩まれている場合は、運動後の肛門ケアが必要です。

なお、皮膚炎によって、肛門の皮膚は赤くただれますが、その後、炎症を繰り返すことで硬く白くなり、しだいに肛門の周囲が黒く色素沈着を起こします。皮膚の硬化が進んでしまうと肛門が狭くなってしまい、「排便時に痛みが生じる」「便が細くなる」「便を出しにくくなる」などの症状が出現します。

Q.肛門やその周辺がかゆいときにかいてしまった場合、どうなるのでしょうか。肛門やその周辺がかゆい場合の対処法について、教えてください。

福田さん「まずは温水洗浄便座やおしりふきの使用を控えることが重要です。どうしても温水洗浄便座を使用したい場合、強さは『弱』で『短時間』にとどめましょう。また、おしりふきについては、アルコールや香料などの添加物が使われておらず、『水99%』などと記載された、限りなく純水に近い製品に変更してください。

トイレットペーパーで肛門を拭く際は、やさしくポンポンと上から押さえ拭きをし、こすらないように注意しましょう。肛門のかゆみは夜間に症状が悪化するケースが多いため、入浴時は湯の温度をぬるめに調節するとともに、寝ている間に無意識にかいてしまったときに肛門が傷つかないよう、爪を短く切っておくようにしましょう。

皮膚をかいてしまうと『かゆみ物質』がかゆい部分から発生し、かゆみがさらに悪化してしまいます。すると、肛門のかゆみが1日中続き、夜も眠れないほどになります。そうした悪循環になる前に肛門科や消化器科の受診をお勧めします。

便秘や下痢、痔(じ)により肛門に負担がかかることが原因で、かゆみや炎症を引き起こしているケースもあるため、これらの症状の改善も並行して行うことも重要です。便秘の場合は、水分や食物繊維の摂取のほか、適度な運動や『酸化マグネシウム』の服用をお勧めします。痔や下痢の場合はご自身で改善することが難しい場合もあるため、消化器病専門医や肛門科医の診療を受けるとよいでしょう」

Q.温水洗浄便座やおしりふきの使用を控えるなどの対策を行ったにもかかわらず、肛門やその周辺のかゆみが続く場合、何らかの病気の可能性はあるのでしょうか。注意点も含めて、教えてください。

福田さん「かゆみが治まらない場合は単なる『皮膚炎』ではなく、カンジダ症や白癬(水虫)などのカビの真菌感染症のほか、梅毒や尖圭コンジローマ、肛門ヘルペスなどの性感染症、肛門がんの可能性が考えられます。消化器科や肛門科を受診するのをお勧めします。

また、痔がなかなか治らない場合は、『クローン病』という難病の可能性があるため、自己判断せず、専門医の診療を受けましょう。

ステロイドは体の炎症を抑えるほかに、免疫力を抑制する作用があります。そのため、カンジダ症や白癬の感染が確認された際に、ステロイドを含んだ市販の塗り薬を使うとかゆみが悪化することがあるため、注意してください。

肛門トラブルでお悩みの人は多くいますが、“恥ずかしい”と病院を受診したがらない人が多いと思います。消化器科や肛門科がある医療機関の場合、医師が肛門の診察に慣れているほか、多くの患者さんがいらっしゃっています。肛門は医師に相談しにくい部位ではありますが、勇気を出してぜひ受診してください」

オトナンサー編集部

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